五羽 ページ22
「まさか、陽雅先輩とお兄ちゃんが知り合いだったなんて……」
特徴的なツインテールを揺らしながら、彼女は言った。
因みに、今俺らは善野さん家の途轍もなく長い廊下を歩いている。
客間に案内して貰ってるらしいけど、兎に角遠い。
「俺も、明日華ちゃんが善野さんの妹とは思いもしなかったよ」
ぜんぜん似てないし、うん。
「まあ、そこそこ歳も離れてましたからねー」
そこで、俺はさっきから聞きたかった事を聞く事にした。
「……で、明日華ちゃん？」
「はい？」
「君達の家はなんでこんなに広いんだい？」
すると、明日華ちゃんは涼しい顔で言った。
「昔、家の家系はここら辺ではかなり大きい大名とかそんなんだったみたいで、それに加えてお父さんが大企業の社長なんですよ。それで、家がこんな感じで……まあ、お兄ちゃんは余りこういう暮らしが好きじゃなかったみたいですけど」
「確かに、そういう所あったよな、善野さん」
住んでたアパートもお世辞にもキレイとは言えないボロアパートだったし。
てかさらっと凄いこと言ったな明日華ちゃん。
親父が大企業の社長って……俺の親父普通の平社員ですけど。
「…そういえば、今日はどういう用があって来たんですか？」
其処で俺は目的を思い出した。
ヤッベ、完全に忘れてた。
「あ、そうだった……善野さん、何処にいるか分かる？聞きたい事があるんだけど、俺が目覚めてから会ってないんだよね」
「………！」
「？明日華ちゃん？どうした？」
突然、明日華ちゃんの足が止まる。
客間に着いたのかと思ったけど、そうじゃないらしい。
明日華ちゃんは、震えた低い声で、ゆっくりと言った。
「……お兄ちゃんは………お兄ちゃんは、死にました………」
「！！」
耳を疑った。
……あの、善野さんが………？
「トラックに轢かれかけた鶴と亀を助けようとして……。…本当に、お兄ちゃんらしい死に方というか、なんというか………でも、お兄ちゃんが死ぬ必要、なかった……！」
「ぅおっ！」
バッと、俺の胸に飛び込んでくる明日華ちゃん。
ヒック、ヒックと小さな嗚咽が聞こえる。
俺は、明日華ちゃんの事を抱き締めた。
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浮気じゃないからね？
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もくもく@鬼灯なぅ - みーさん» あ、本当ですね！ご指摘ありがとうございます！ (2015年11月7日 1時) (
レス) id: 4a5e4162ae (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - 報告書二枚目の、近所の大学生と若い警官数名が犠牲になった事件で、夜行が夜光になっています。故意でしたら、すみません。 読んでいてとても引き込まれる話で、面白いです。私もこんな風にかければなあ笑 (2015年11月4日 20時) (レス) id: bcd7e9b2cd (このIDを非表示/違反報告)
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