掴まれた手 ページ4
何て、鋭い目なんだろう。
瞼を開き、怪訝そうにこちらを見れば、切れ長の赤い瞳が私を捕らえた。
少し眩しそうに、じっとこちらを見ている。
『あなたこそ…………誰、ですか……。そこは、私の部屋の前なんです。』
｢…………あﾞァ？｣
…………こ…………恐いッッ！！
どうしよう………！？
なんとなく話し掛けて、どいて貰えると思ってたけど、警察に通報した方が良かったかな…………
私は、捕まれた手を引っ込めようと自分の方へ引いてみたがびくともしない。
｢？……なんだ？…………ここは、何処だ？｣
『……え？』
｢…………ッ！？く…………ッッ！頭が………イテぇ……！！｣
急に、男は苦痛に顔を歪めると、掴んでいる手の反対の方の手で額を押さえた。
『え……！？大丈夫ですか！？ちょっとッ！！』
｢ぐ……ぁﾞ…………ッッ！！｣
『近くに病院がある………！！今、連れてってあげるから、車まで行ける！？』
｢……ッ…………病院は……死んでもイヤ…だ…………ッッ！！放っとけ…………ッ！｣
『……！！痛いって！！まず、私の手を離して…………ッッ！』
男は、痛みと苦痛で、呼吸が荒くなっていく。
ギリギリ掴んでくる手が、痛くて私は、顔をしかめた。
しかし、赤髪の男は手や額、首筋…………全身に尋常じゃない汗で濡れていく。
私より、はるかに辛そうだった。
手の痛みに耐え、赤髪の男の頬に手を伸ばす。
『……大丈夫。私の働いている病院なの。一緒に居るから。…………ね？行こう？』
｢ッ！！
……………………しょーが、ねぇ……な。｣
男は、一瞬驚いた顔をした後、少し落ち着きを取り戻したようだ。
間もなく呼吸は整っていき、意識を失った。
手は解放されて、私の膝に大きな身体は横たわった。
私は、大きく溜め息をついた。
『……性分かな。』
放っとけない自分がいる。
とりあえず、この大きな身体を運ぶのは無理がある。
救急車の力を借りようと、携帯を取り出した。
そして、名前も得体も知れない人に付き添うことになってしまった。
男の表情は、次第に穏やかになっていったが、自分の中で色々な心配事が、渦を巻いていた。
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弱音ハクはオレの嫁(プロフ) - 面白かったです！キッドの小説は少ないので見つけられると嬉しいです！ (2021年4月12日 15時) (
レス) id: ccc8b6f347 (このIDを非表示/違反報告)
心遥 - お大事に〜！！！！！ (2016年5月17日 16時) (レス) id: 24e2ac7908 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉＊(プロフ) - 心遥さん» まだ良くなってません(゜ロ゜;久しぶりに風邪引きました(>_<) (2016年5月15日 7時) (レス) id: 02f81fdce9 (このIDを非表示/違反報告)
心遥 - 風邪？！？！大丈夫ですか？！ (2016年5月13日 17時) (レス) id: 24e2ac7908 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉＊(プロフ) - 心遥さん» 今風邪引いてて更新が遅くなりそうですが、よろしくお願いします(;ﾟ∇ﾟ) (2016年5月12日 13時) (レス) id: 02f81fdce9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉＊ | 作成日時：2016年3月24日 5時
