夢現に ページ17
食事はあっという間に平らげられ、食器洗いも、キッドは私の後ろから眺めていた。
途中で｢替われ。｣なんて言うから、替わってもらったら、手際よくあっという間に終わらせてしまった。
お風呂掃除も何となく視線を感じ、やはりさっきと同じく、交代をすれば、高い身長で天井や壁までピカピカにしてくれた。
なんて器用な人だ。
キッドは何でも吸収し、一人暮らしでも何も困らないであろうスキルを、次々と身に付けていく。
見た目からは想像できないが、なんでも出来る人ってこういう人を言うんだな。
そして、風呂が沸いた。
実は、キッド用に日用品を困らない程度に用意していた。
下着とかも恥ずかしかったけど、買ってきた物を全部見せて、キッドに渡した。
｢こんなに揃えたのか。何か悪ィ。｣
『いいよ、大丈夫。いずれいる物だと思ったし！これ、寝るときの服とタオル。私の選んだ物で悪いけど、我慢してね。』
｢お前はどこまでお人好しなんだ。ったく。｣
そう言いながら、キッドは私の額を軽く小突いた。
私に触れる彼の大きな手にドキンと心臓が高鳴り、ざわついた。
｢くくッ、顔が赤ぇよ。｣
『ええ！？』
｢嘘だ。先風呂行ってこいよ。｣
『え！？いいよ！キッドの方が疲れてるでしょ？』
｢んじゃ、先に入る。｣
『どうぞ！ゆっくり入ってきてね。』
彼の言動や行動にはド○○キさせられてばかりだが、嫌な気持ちになることは一切なかった。
ソファーで一息つけば、急に眠気が襲ってくる。
キッドが来るまでに起きればいいと安易に考え、私は夢の中へと吸い込まれていった。
30分後。
｢やっぱ、お前の方が疲れてんじゃねーか。｣
『ん………キッ…ド…………』
｢…っ！！マジで、襲うぞ。｣
………………
額に柔らかい感触。
頬を包む大きな手。
なんか、お腹辺りも温かい大きな手の感触があり、少しムズムズする。
くすぐったい…………
私、今………夢の中……だよね………？
｢お前は、本当に馬鹿だ。｣
ペチンッ
『うぅッ！！いったぁぁ！！！？』
｢風呂、空いたぞ。｣
『ちょっとッ！デコピンすることないじゃん！！』
｢何しても起きないAが悪いだろ。｣
夢で感じた感触は、夢とは結びつかない額の痛みに、かき消されていた。
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弱音ハクはオレの嫁(プロフ) - 面白かったです！キッドの小説は少ないので見つけられると嬉しいです！ (2021年4月12日 15時) (
レス) id: ccc8b6f347 (このIDを非表示/違反報告)
心遥 - お大事に〜！！！！！ (2016年5月17日 16時) (レス) id: 24e2ac7908 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉＊(プロフ) - 心遥さん» まだ良くなってません(゜ロ゜;久しぶりに風邪引きました(>_<) (2016年5月15日 7時) (レス) id: 02f81fdce9 (このIDを非表示/違反報告)
心遥 - 風邪？！？！大丈夫ですか？！ (2016年5月13日 17時) (レス) id: 24e2ac7908 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉＊(プロフ) - 心遥さん» 今風邪引いてて更新が遅くなりそうですが、よろしくお願いします(;ﾟ∇ﾟ) (2016年5月12日 13時) (レス) id: 02f81fdce9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉＊ | 作成日時：2016年3月24日 5時
