まだ出逢ったばかりの頃〜あの丘で〜注意：ボツの話を発見したので公開します ページ33
………………
丘の上には、涼しい風が吹いていた。
｢今いる仲間は、俺の本当の仲間じゃない｣
ロシナンテが私の頬に触れ、真っ直ぐ私を見て話した。
『……どういう事？』
｢詳しくは話せない。お前を巻き込むかもしれないからな。｣
『さっきは隠し事ができないって言ったのに…』
｢Aを危険にさらす事になりそうなのは、言わない｣
『うーん、…うん？』
「ははッ!そう悩むな。そこは話を流せ。｣
『──！!
ロシナンテは、笑うと可愛いんだね』
「男に可愛いはねえだろ｣
ムスッしたロシナンテがまたデコピンをしてきた。強めだったので、痛かった。
『いたぁっ！本気でデコピンした!!』
｢痛かったか。悪い、悪い。｣
優しい瞳で、私の頬を両手で包み、額にキスをした。
私の顔は熱が集中して、恥ずかしくてギュッと目をつむっていると、彼は楽しそうに息をついた。
「すぐ赤くなる。慣れてねぇのか。｣
『えぇ!？私、そんな風にみえる！？』
｢図星なのか。俺は嬉しいけどな。｣
『……なんで？』
｢はははッ!！そんな反応ばっかだな？｣
『だって、よくわからないんだもん……。』
そういって、プイッとそっぽを向こうとすると、彼の大きな手がそうさせてくれなかった。
また私の頬をつまんだ。
そして、容赦なく引っ張った。
｢おい、こっち見ろって。｣
『むうんー、なんへよ〜』
｢なんとなくだ。今、余所見はさせたくない。｣
『はへ？』
私には理解できない会話が多かった。けど、そんな何気ない会話が、私は楽しかった。
そして、夕陽がすべて沈みかけていた。
｢そろそろだよな｣
『え？』
｢忘れてるだろ、お前。今、仕事中だろ？｣
『へ？え？…わぁ！そうだった!』
｢ぷっ、やっぱりか。｣
私が慌ててウロたえていると、ロシナンテはまたふっと笑った。
そして私の身体を強く抱き寄せて、少し痛くなるくらいに抱き締めた。
大きな手が顎に軽く触れ、口に触れるだけのキスを落とした。
そして、彼は優しく言った。
｢俺はもっと一緒にいたいけどな｣
されるがままの私だったが、そんな言葉と行動に、溶けてしまいそうだった。
大きな手で私の頭を撫でて、彼は立ち上がった。
彼はまた私をふわふわの黒いコートの中に入れてくれた。
そして、軽々と腰を抱き上げた。
「続きは、また今度な？」
彼の優しい声がした。
……………
終わり
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紅葉＊(プロフ) - まるるさん» 遅くなりましたが、ありがとうございます(*^O^*) (2020年5月1日 4時) (
レス) id: 06ce06fb64 (このIDを非表示/違反報告)
まるる - 本当に素敵な作品でした。 (2020年1月27日 22時) (レス) id: dc3f6f8033 (このIDを非表示/違反報告)
まるる - 最高すぎます。番外編、現実である事を願ってます。ロシナンテ大好きです。3人ともずっと幸せでいて欲しいですね(´ｰ｀) (2020年1月27日 22時) (レス) id: dc3f6f8033 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉＊(プロフ) - 藍子さん» 遅くなりましたが、コメントありがとうございます！ちょうど、娘がロシーと同じ年くらいに書いたのでロシーちゃんの反応はうちの娘に近いリアル感なんですよ(*ﾟ∀ﾟ人ﾟ∀ﾟ*)♪ (2018年12月30日 21時) (レス) id: 06ce06fb64 (このIDを非表示/違反報告)
藍子 - 娘のロシーがパパって抱きついたのが可愛いくて胸がキュンってなりました。( ≧∀≦)ノ (2018年10月23日 19時) (レス) id: 71d779dc38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉＊ | 作成日時：2016年1月8日 5時
