君に誓いを ページ23
日が落ち始め、大空が赤くなり始めた頃………二人はあの丘へと着いた。
ロシナンテは、抱きかかえていたAを下ろした。ロシナンテはその場に座り、破れた服を隠すように、黒いコートを直した。
そんな風に優しくしてくれるロシナンテを、Aは見つめていると、彼は優しく笑った。
｢本当に……こんなに、好きになるなんて、思ってみなかった。｣
『一緒に行くことは出来ないの……？』
｢それは、………絶対に出来ない｣
『…………！！』
Aの目にはまた、再び大粒の涙が溢れた。ロシナンテは、視線を少し下ろした。
そして、真っ直ぐAを見た。
｢お前を海賊にはさせない。汚い世界には、絶対に踏み込ませない。｣
『！！』
｢俺には、やらなければならないことがある。｣
｢A……。ここで……お別れだ｣
『…………！！』
Aはロシナンテに抱き着いた。
強い目差しで、わかった。
もう、彼についてはいけない事を────
『すべて…、終わったら、会いに来てくれる…………？』
｢ああ、必ず……お前のところに帰ってくる｣
『無事に…帰ってくる……？』
｢A…………
お前に誓う………命有る限り、這いずってでも、お前の元へ帰る｣
『ロシナンテ……』
二人は深く深くキスをした。お互いがお互いを求め合うように。
そして、ロシナンテはAの頬、額、耳、首筋にキスを落とした。
｢A、ここでお前を抱いていいか？｣
『……！』
｢最後の最後にドフィに好き勝手されて、お前の身体に記憶を残されるなんて、ゴメンだ。｣
｢心も身体もお前の記憶には、俺だけがいてほしい｣
『ロシナンテ……』
黒いコートを開けば、破かれたシャツが痛々しく見えた。コートごとAを引き寄せ、胸元に優しくキスをした。Aは、涙を拭い、ロシナンテの頬をそっと両手で包み込んだ。
Aは、ロシナンテは酷く辛い顔をしていたことに気が付いた。
｢お前には辛い思いばっかさせちまうな｣
『……そんなこと…ないッ！
こんな私を幸せな気持ちにできるのは、世界中で、ただ一人だよ……』
「……A」
『ロシナンテに出逢えて、本当によかった……』
｢世界は広いのにな。Aに会えたのは奇跡みたいだ｣
二人は愛を確かめ合うように抱き合った。
｢ずっと……お前の事を想ってる｣
赤い夕陽が、とても耀いていた。
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紅葉＊(プロフ) - まるるさん» 遅くなりましたが、ありがとうございます(*^O^*) (2020年5月1日 4時) (
レス) id: 06ce06fb64 (このIDを非表示/違反報告)
まるる - 本当に素敵な作品でした。 (2020年1月27日 22時) (レス) id: dc3f6f8033 (このIDを非表示/違反報告)
まるる - 最高すぎます。番外編、現実である事を願ってます。ロシナンテ大好きです。3人ともずっと幸せでいて欲しいですね(´ｰ｀) (2020年1月27日 22時) (レス) id: dc3f6f8033 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉＊(プロフ) - 藍子さん» 遅くなりましたが、コメントありがとうございます！ちょうど、娘がロシーと同じ年くらいに書いたのでロシーちゃんの反応はうちの娘に近いリアル感なんですよ(*ﾟ∀ﾟ人ﾟ∀ﾟ*)♪ (2018年12月30日 21時) (レス) id: 06ce06fb64 (このIDを非表示/違反報告)
藍子 - 娘のロシーがパパって抱きついたのが可愛いくて胸がキュンってなりました。( ≧∀≦)ノ (2018年10月23日 19時) (レス) id: 71d779dc38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉＊ | 作成日時：2016年1月8日 5時
