ヨンジ's dream ページ32
『お呼びですか、ヨンジ様。』
「……来たか。今から風呂に入る」
『あ…はい！お待ちください！只今、準備を…』
「…いい。今から行く。」
ヨンジ様はヴィンスモーク家の王子で、その王家に私は雇われている身である。
いつも用事があると私を個人的に呼び出す。
そのわりに目を合わせず、突然私の腕を掴んだかと思えば、私を両腕に抱え上げ、歩き出すヨンジ様。
やっと視線が合ったかと思えば、少し睨むように私を見下した。私は焦りから慌てふためくと、「暴れると落とす。」と言われ、私は口を閉じるしかなかった。
ジェルマ王国に雇われて、一ヶ月。
私は小さな頃から、あらゆるオイルの管理を勤めてきた。アロマ、調理用、機械用など全てのオイルに関して今やスペシャリストである私は、もちろんヨンジ様の身体に使うオイルも調合を任されていた。
『ヨンジ様…！お待ちください！！』
「……なんだよ」
『服を着たままなのに、なぜ風呂場へ？服が濡れてしまいます…！！』
「…そんなことか」
『あと…このままでは、ヨンジ様がお風呂で使うオイルを調合することができません…どうか、離していただけませんか？』
「いらねぇ」
『……え？』
やっと下ろしてくれたかと思えば、目の前のシャワーの蛇口をヨンジ様は思いっきり開いた。
『あ…！ヨンジ様も髪と服が…！！』
「いいって言っただろうが」
『でも…！』
「黙れよ」
大きな手が頬に触れた。
シャワーのせいで髪の毛が、サンジ様のように前髪が垂れ下がり、片目が隠れた。
私を見る視線は獣のように鋭く、頬をつたう水滴は、ヨンジ様の綺麗な顔立ちに色気を増して、私は背筋がゾクリとした。
「オイルはいらねぇ」
『え…？』
「今ここに、お前がいるだけでいい」
『え、どういう…？』
「──〜〜この鈍感女ッッ！！オイルなんかなくても、この俺がお前がいるだけでいいっつってんだよ！！」
『へ！？んん…！！』
荒々しいキスが落ちてきた。
ヨンジ様の頬をつたう水滴が流れ込んできて、呼吸ができなくなる。
「意識しろ。俺を男として見ろ。」
『…！』
｢クソッ、伝え方なんて知らねぇし、大事にするとか意味わかんねぇけどな。お前が気付かねぇのが悪い！！…いつもお前ばっか呼んでんのに｣
『あ…、そ、それで呼ばれて…？』
「チッ…遅ぇよ」
触れるだけのキスが、再び落ちた。
熱が伝わり、私の顔を熱くさせた。
｢早く俺を好きになれよ。｣
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紅葉＊(プロフ) - オクターブさん» こんばんわー！全然更新してないのに、コメントいただけるなんて恐れ多いです( ；∀；)寝てるスモーカーさんに悪戯なんて考えただけでもワクワクですね!!かなり停滞中なので、お時間がかかってもいいのであれば、チャレンジしてみますね！！ (2018年4月6日 2時) (
レス) id: e4f1d2eaaf (このIDを非表示/違反報告)
オクターブ - どの話ももう吐血なみのかっこよさですね！！リクエストで寝てるスモーカーさんに悪戯する話見たいです！ (2018年4月5日 14時) (レス) id: b2adf4a485 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - いいですよ、見ないと分からないよ。(優しい笑顔) (2017年12月19日 18時) (レス) id: a0a3b710e1 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉＊(プロフ) - 森田菜々子さん» コメントありがとうございます！略奪は強引に奪うという意味だと思うのですが、カクとスモーカーを奪いに行って、逆に襲われてしまうという意味でしょうか？申し訳ありませんが、私はイメージしきれない内容だと思います。力不足ですみません。 (2017年12月19日 18時) (レス) id: e4f1d2eaaf (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - リクエストは麦わら一味の夢主がカクとスモーカーを略奪しながら襲われる話でお願いします。 (2017年12月14日 20時) (レス) id: a0a3b710e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉＊ | 作成日時：2016年12月6日 0時
