校舎裏の花壇４

１３９.緊張していたり ページ12

静馬「少し待っていてください。飲み物を持ってきますね」

なにがいいですか？と訊かれたから，なんでもいいですよと答えた。

・・・ここ，静馬先輩の部屋らしいです。

なんていうか，イメージ通りきちんと片付けられていて落ち着いた部屋。

・・・逆に落ち着かない。

そういえば，私服姿を見たのも初めてじゃないか？

・・・さらに落ち着かない。

緊張してきた・・・。

なんでこんなに焦って緊張しているのか自分でもわからないけれど。

と，とりあえず深呼吸。

すぅっと深く息を吸う。

『ガチャッ』

A「うわっ！？」

いきなりドアが開き，驚いて声を上げる。

今日はよく驚くな・・・。

後ろを向くと，遊馬くんが立っていた。

胸に手を当てて，身を半歩引いている。

遊馬「・・・っな，んだよびっくりした・・・」

どうやら私がいきなり声を上げたから，それに驚いたらしい。

遊馬「なに焦ってんだよ，A」
A「・・・いや，なんでもないよ，うん」

本当，驚いただけ。

でも，危なかった・・・。

ここで入ってきたのが静馬先輩だったりしたら多分・・・いや絶対また笑われる。

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