私の敵はあいつ【深田竜生】 (ページ3)

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＊いつもの朝＊ページ3

Aside
　今日も変わり映えのない１日が始まる。

　朝起きて、朝ごはんとお弁当を作る。

　うちに両親はいない。

　家事は私と飛翔が役割分担でやっている。

飛翔「おはよう」

『おはよ。朝ごはん食べてね』

飛翔「朝練は？」

『今日は休み。放課後は練習あるから、少し遅くなるかも』

飛翔「大丈夫だよ。今日は紫耀兄ちゃんが来るって言ってたから。俺ももう中三だし」

『そうだよね。ごめんね』

飛翔「いいって。じゃあ行ってきます！」

『いってらっしゃい！』

　どんな時でも飛翔は私の支えになってくれている。

　そろそろバイトしないといけないな。

　このままじゃ親の残してくれたお金だけじゃ生活できなくなる。

　そんなことを考えながら食器を片付け、学校に行く準備をしているとチャイム音が鳴った。

『やば！』

　階段を駆け下り、靴を履いて玄関の扉を開けた。

凛「おっはよ！」

皇輝「すごい音だったけど」

『こんな早く来ると思わなかったからさ』

渉「基本朝練あるから一緒に行くことないしね」

『そうそう』

凛「じゃあ行こう！」

　朝からテンションの高い凛の後に続き家を出た。

　この４人はいつも一緒にいる。

　なんとなく楽だし一緒にいても飽きないしね。

　午前中、先生の長い長い授業が終わった。

　凛は寝てるし、渉は明後日の方向を見てる。

　皇輝はまじめだからなぁ。

　私も正直飽きている。