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松尾side
彼なら・・・
新なら俺のことを受け入れてくれるんじゃないか。
そんな淡い期待を胸に俺は小高くできた丘の上にやってきた。
そこは街を一望できるお気に入りの場所だった。
俺はそこにあるベンチに腰掛け新を呼んだ。
新「すごいね。こんな場所があったんだ」
松尾「俺たちのお気に入りの場所なんだ」
新「俺たち…？」
松尾「実は俺、施設にいるんだ」
新「ごめん。辛いこと言わせて…」
松尾「いいんだ。俺は親もいるし、新が思っているようなこともされてない。ただ自分から逃げただけなんだ」
新「どういうこと」
松尾「俺の昔話、聞いてくれる？」
新「うん」
松尾「俺はね・・・」
この出会いが彼を救うのではなくて俺が救われるとは今の俺には思ってもいなかった・・・
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作者名：椋和 | 作成日時：2022年11月6日 19時
