手紙〜俺の大親友へ〜 ページ9
涼side
涼「この手紙を読んでいるってことは、もう俺はみんなと会うことができないってことだね。
まず先に謝っておくよ。ごめんなさい。こんなことじゃ許されないことくらいわかっている。でも、俺の話を聞いてほしい。
俺はみんなみたいにあと70年近く生きることができません。
いきなりでびっくりするよね。実は、生まれつき心臓に爆弾を抱えていました。もちろん手術をして一度は治ったんだよ?でもね、再発しちゃってさ・・・余命宣告もされちゃってさ。
高1の時点で〔あと1年半です。2年は難しい状態です。覚悟しておいてください〕って言われてた。あぁ、俺高校卒業どころか3年になってすぐに死んじゃうのかなっておもってた。
でもさ、外見てよ!雪が降ってるんだよ!冬になったんだよ。
俺、余命宣告から2年も生きちゃった。俺もびっくりだよ!みんなと過ごすのが楽しすぎたのかな(笑
その分、胸に感じる苦しみも間隔が狭まってきている。その時間が俺には命の終わりを伝えるように思えてきた。俺もそう長くはない。病気に殺されるなら、自分で命を絶った方が区切りがつくだろうって考えたんだ。俺なりの弱い頭でね。
もちろん親にも話してない。心配かけたくないし、俺が勝手に家を出ていったから今更帰っても追い返されるだけだろうし。だから、この選択をしました。
本当にごめんなさい。
また生まれ変わったら、もう一度友達になれるといいな・・・
橋本涼より」
こんな俺だけど、今だけわがままを言わせてください。
もっと長く生きたかった・・・
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作者名:椋和 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/annsatupuri/
作成日時:2019年7月15日 13時