手紙〜ガリさんへ〜 ページ11
蒼弥side
涼「ガリさんってONとOFFがはっきりしてるよね。休み時間はノリで作ちゃんと一緒に俺たちを笑わせてくれたり、意外とめんどくさがりだったりしてたよね。でも、成績は優秀である程度運動もできて、俺とは大違いだった」
蒼弥「めんどくさがりなのは事実だけどさ…」
涼「俺みたいに女の子には全く興味なんかなくって、告白されてもずっと断り続けていたでしょ?その理由前に聞いたことあったよね。その時ガリさんはこう言っていた。〔彼女なんて作ったらお前たちといる時間が無くなるだろ?俺は、お前たちと一緒に居れた方が毎日が楽しいんだ〕ってね。それ聞いたときに胸が苦しくなった。別にガリさんが悪いわけじゃない。
ただ、そのガリさんの願いを俺が破ってしまう事への罪悪感があったからだ。俺が女の子好きなことに1つ言い訳をしてもいいですか…?それは、彼女を作って青春したかったわけではなくお前たちと離れることが辛くなるから…少しづつ距離を置こうと思ったけど無理だった。
だって、俺にとってみんなは生きる光だったから…!」
蒼弥「俺よりはしもっちゃんの方が告られてたじゃん」
涼「今更だけど、病気のこと言わなくごめんなさい。俺なりに考えてこの結果にたどり着きました。ガリさんならわかるでしょ?俺が今までどれだけバカな考えをしてきたかね。
いままで俺のためにいろんなこと教えてくれてありがとう。この紙じゃ書ききれないほどのありがとうを伝えたいんだけど、それもできなくなってしまいました。
最後に、いつだか俺に話してくれた“ローラースケートで世界に羽ばたく”っていう夢、叶えてよ!
今までありがとう。さようなら」
蒼弥「そういや、そんなことも言ったような気がする…俺だってありがとうの1つくらい言わせてくれてもいいだろ…?」
たまに俺に対して恋のアドバイスとかいい女の見分け方とか教えてくれたっけ?
今後なんかの参考になることを期待しておくよ。
俺のほうこそありがとう。
さぁて、俺もはしもっちゃんの分まで生きますか。
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作者名:椋和 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/annsatupuri/
作成日時:2019年7月15日 13時