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涼side
俺は前から相手へ質問するのがなれていない。
なれていないというか、なぜが苦手になってしまった。
『亡くなった美香さんのお腹には子どもがいました。当時、DNA鑑定のため提出を求められましたのは覚えていますね。鑑定の結果、須藤さんではないことは分かりました。しかし、須藤さんと親子関係であることがわかりました。あなたに、子どもは裕貴さんおひとりでしたよね』
輝夜は、風磨くんたちから聞いたことを淡々と話した。
副院長「待ってください。何かの間違いです。私と、東雲さんはそんな関係じゃ」
『そうですか。それでは、最後に。秘書の春香さんの持っているボールペンはどなたから？』
秘書「これは…」
副院長「私がプレゼントしました。彼女、ここに務めてもう１０年になるのでその贈り物として」
『そうでしたか。てっきり、大切な女性への贈り物かと思いましてね』
輝夜の言葉に、院長は顔をそらし、副院長は手を握りしめる。
秘書は副院長をじっと見つめていた。
院長「どういうことでしょう」
『亡くなった美香さんの遺留品にもそれと同じボールペンがありまして、もしかしたら！と』
副院長「たまたまじゃないんですか？」
『たまたま。そうか、誰か美香さんの大切な人からの贈り物って考えもありますね』
副院長「そ、そうですよ！」
『でも、おかしいですね。美香さんはあなた方もご存知の通り、仕事熱心で自分のプライベートより患者さんを大切にする方ですよ。それに、美香さんに恋人はいません。彼女の大学時代の友人にも話を聞いてきました。では、誰が贈り物をしたのでしょうね？』
副院長「・・・・」
『今日はこれで失礼いたします』
相変わらず、輝夜の聞き込みにはびっくりさせられる。
俺にもこんな風にできたらいいのになぁ
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作者名：涼和 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/annsatupuri/
作成日時：2019年3月30日 16時
