迷い猫は簡単に懐かない【SixTONES】【SnowMan】 (ページ6)

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fk side

「おはよ…ってA早くない？」

朝のゴミ出し当番だからとまだ眠りたがっている体に鞭打ってリビングに行くと既に人がいてそれがAだからビックリするよね

「えっ…と、深澤さん。おはようございます」

「朝ごはんの用意してるの？」

昨日は下ろしてた髪をひとまとめにして何をしてるかと思えばせっせと料理を作っている

「勝手に使うのもどうかと思ったんですけど、共有用の冷蔵庫にあったので少し拝借して」

「15人分？凄いね」

使い慣れてないのか敬語は少したどたどしくて

見た目に合わず、とか言ったら悪いのかもしれないけど作りなれた様子で和食を作っている

「料理は得意で。清く正しいヒモ生活してたから、こういうのって喜ばれるでしょ」

「こんな可愛い見た目で朝早く起きて和食作られてたら確かに落ちるかもね」

邪魔しない程度に頭に手を乗せてそう言うと耳まで真っ赤になる姿は高校生らしい

「いいお嫁さんになりそうだねAは」

「なれないですよ」

困ったように笑う顔はまだ教えてもらってない君の事情を物語っていてどうしたらいいのか分からなくなる

「なにか手伝う？」

「いえ、深澤さんは自分のことしてて」

「そう？あ、名前さふっかでいいよ。呼びにくいでしょ」

「ふっか、さん？」

少し迷ってから付け足されたさん、に口が綻ぶ

「そう。俺みんなのこと起こしてくるね、紹介するよ」

「大丈夫、かな」

「ここのみんなは良い人達だから大丈夫、安心して」

ニッコリ笑って返事したAの頭をまた撫でる

大人っぽいと思えばふと可愛らしい面も覗かせて

思ってるよりずっと脆い君のことを守らなきゃ、そう思ったんだ