14 : 偶然 ページ14
「お〜樹のラップさすが、すごい、カッコイイ」
「お前それしか言えないの？」
素直に褒めると樹はやっぱり耳の端を赤くして照れ笑いをする
「てかAは何歌うの、その同居人のために」
「…それが難しいんだよね。誕生日だからオシャレに洋楽かな、とかさ」
「そいつの好きな歌とかないの」
「聞いたことあるけど誕生日向けではない」
音楽の趣味は比較的一緒でCDを貸し借りしたりする
ムード系とかパンクロックとか色んなジャンルを聞くみたいだけど、そもそも誕生日向けって何
「なに、リストでもあんの？」
「借りたCDスマホの中に取り込んでるから」
はい、と作られたプレイリストを開くと樹に差し出す
「あーなるほど…あれ、これ」
ざっと100曲はあるリストをスクロールしながらある所で顔を顰めた
何？と手元を覗き込むとこのアルバム、と指を指してる
「あ、それね。彼が高校の時卒業記念で作ったCDなんだって。いい曲沢山だよ、聞く？」
「いや、いい」
「どしたの？」
いきなり声が硬くなった樹は自分のスマホのフォルダを漁り始めて同じように私の目の前に差し出す
「え、なに？」
「画面見ろって」
顎で画面の方を指す樹に首を傾げて見ると見たことのあるCDジャケット
「なんで？！」
「俺が聞きてぇわ。それ俺が高校の時やってたバンド」
「うっそ！へ？なにそれ」
思わぬ偶然に大声を出してしまう
そんな凄い偶然あるもんなのか
「じゃさ、京本大我って知ってる？」
「きょもかあぁぁぁ」
「あ、うん。きょもだよ」
頭抱えて発狂しないで欲しい、普通にビビったわ
「まだきょもで良かった。違うやつならヤバかった。いやよくもない」
「何言ってんの」
今日の樹くんは情緒不安定なのかもしれない
「相手がきょもなら話は簡単だわ。好きな曲書き出してやるから歌えそうなの選びな」
一緒にバンド組んでただけあってやっぱり仲はいいのかスラスラと曲を書き出していく
「きょもって今何してんの？」
「バイト掛け持ちしながらまだ音楽やってるよ」
「まあきょもが音楽辞めるのは才能ドブに捨てるようなもんだしな。今度会わせて」
やっぱりどんな人からしてもきょもの才能は凄いものなんだ
「分かった。てか全部わかんない曲で練習のしようがないんだけど」
「じゃあそれは次回にすっか。普通に歌うべ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 866人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きょーもとのこうもり - とまとさん» 了解しました!! (2020年4月16日 6時) (
レス) id: 979eb0bd6f (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - きょーもとのこうもりさん» 再度返信すみません！作者ホームページの方に登録したのでそこから飛べると思います！コメント欄のすぐ下にあります (2020年4月14日 0時) (レス) id: 85dc890a25 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - きょーもとのこうもりさん» ありがとうございます！1度コピーして頂いて検索してくださると飛べます！！お手間取らせてしまい申し訳ないです…できるか変更してみますね！ (2020年4月14日 0時) (レス) id: 85dc890a25 (このIDを非表示/違反報告)
きょーもとのこうもり - いつも楽しく読ませていただいています。質問箱にとべません!たぶん6d0b89e…を消せばいいと思います!!違ったらすみません… (2020年4月14日 0時) (レス) id: 979eb0bd6f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とまと | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/ss_122_tm
作成日時：2020年3月7日 14時
