藍沢先生が体調不良5(リクエストOK)

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ﾘﾘﾘﾘﾘｯ ﾘﾘﾘﾘﾘｯ


目覚ましの音によって意識が浮上した。


目覚ましのアラームを止めて医局に戻ろうと立ち上がると視界が真っ暗になって思わず浮かせかけた腰を再びベッドに戻した。


少し時間が経つと真っ暗だった視界が段々鮮明になってきて、さっきまでは寝起きだからか朦朧としていた意識が戻ってきて同時に寝る前より強い頭痛、目眩に襲われた。


でも……


戻らないと…………


自分の体調より「戻らないと」という思いの方が強く、回る視界を無視して無理矢理重たい体を動かした。





西条「おぉ藍沢！どうだ？少しは休めたか？」


藍沢「はい」


頭が痛い、目眩がするなんて素直に言えるはずがなくて「はい」とだけ答えてせっかくだから脳外の資料整理も少ししておこうと自分のデスクの椅子に座った。


資料整理を初めて1時間。

書くことが決まってる資料のはずなのに何度も手が止まる。

漢字、ひらがな問わずぼやけて見えてきてまったく集中できないうえに書類整理が進まない。



でもさっき仮眠をとったのにこれ以上休める訳もなく襲ってくる頭痛と眩暈に堪えながら少しずつでも仕事を終わらせるしかなかった。






何時間経っただろう？「藍沢！」そう声をかけてきたのは新海。


書類整理をしていたらいつの間にか朝になっていたらしく当直組の帰宅時間になっていた。



新海「お前また泊りか？」


そう聞いてくる新海に「あぁ」とだけ言って救命のカンファレンスに参加するために脳外の医局を出た。




救命も日勤組が出勤してきていてカンファレンスが始まろうとしていた。


カンファレンス室に移動して後ろの方で立ったまま橘先生の話をボーっと聞く。


もう今は体がフラフラして自分の身体の中心がどこにあるかわからず壁にもたれて立っておくのが精一杯。



橘「今日のヘリ担は……緋山と灰谷、雪村な。頼んだぞ！」


橘「よし、解散！」



橘先生の話が終わったらしくみんなが一斉に動き始めて俺も壁から背を離して歩き出した。


足が地についてる感覚がほとんどないものの歩けてる……


まだ何とかなる……大丈夫……


そう自分に言い聞かせてゆっくり医局へ戻った。


__________

名取side


朝、出勤してきて一番に藍沢先生に会った。


昨日も病院に泊まってたのだろうか？


昨日は脳外のシフトに入ってたらしくて顔を合わせることはなかったが藍沢先生がここ最近忙しいのは知っていた。

3→←唯さんリクエスト　過労→我慢

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