5 ページ6
藤川side
朝、9時。
医局に入るとすでに白石も緋山もみんな揃っていて勢いよく俺が開けたドアの音でこっちを振り向いた。
藤川「お、おはよ」
冴島「おはようございます」
緋山「おはよう、ねぇ藤川あんた藍沢を説得してきなさいよ!」
「おはよう」と適当に挨拶を返されたかと思うと次に出てきた言葉は「藍沢を説得してきなさいよ!」……
藤川「藍沢を説得?」
緋山「そう!藍沢のやつ昨日は昼以外まともに口にしてないのよ」
藤川「そういえば……脳外が忙しいからってドリンクだけ飲んで走ってったな……」
白石「藍沢先生、お昼は名取先生と休憩に入ったんだけど……」
緋山「あいつ当直じゃなかったくせに家に帰んなくて名取の病室に付きっきりで昨日の夜も食べてないし、おそらく一睡もしてない。朝も何も食べてないみたいだったから声かけたけど何も口にしなかった」
白石「私たちじゃもう手に負えないから……」
冴島「めずらしいですね!藤川先生が頼りにされてるなんて」
緋山「藤川に頼むしかないなんて……人生で一番の屈辱だわ」
藤川「おい!それどういう意味だよ!」
緋山「そのまんまよ!」
白石「とりあえず!お願いね、藤川先生」
藤川「わかった、一応様子見に行ってくる」
-----------
藤川side
白石たちに頼まれて名取の病室に行くと白石たちの言ってた通り藍沢が名取のベッドサイドのいすに腰掛けていた。
藤川「藍沢!」
藍沢「……なんだ?」
少し間があいて帰ってきた藍沢の返事。
とりあえずは気にせずに話しかけてみたけど
藤川「飯、食わないのか?」
藍沢「いい……」
藤川「睡眠は?とったか?」
藍沢「……とってない」
帰ってくる返事はどれも短くて必要最低限しかしゃべらない。
藤川「話聞くぞ?なんかお前なりに抱えてるものがあるなら全部この俺が」
藍沢「いい……」
藤川「なんでお前はここにいる事にこだわるんだよ」
藍沢「……名取は俺を庇って怪我をした。俺がもっと周りに気を付けてればよかったんだ。今回の事は全部俺の責任だ……」
藤川「藍沢……」
自分の事を追いつめてる藍沢を見てかける言葉を失った……
藍沢は元々誰よりも責任感が強い……
けどいろんな責任を負いすぎだ……
半分くらい分けてくれたっていいのに……
少しの間漂っていた静かな空気はシーツのずれる音によって崩された………
名取の手が動いたから……
240人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明日香 - ゆうかさん» ありがとうございます。面白いと言っていただけて光栄です。これからも頑張っていきますのでまたのリクエストお待ちしています! (2019年3月18日 17時) (レス) id: a6dbc40d34 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか - リクエスト書いて頂いてありがとうございました!!面白かったです!またリクエストしますね♪ありがとうございました!! (2019年3月18日 13時) (レス) id: 0721983257 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - こんさん» わかりました。頑張って書かせていただきます!マイコプラズマ肺炎は完治まで結構かかるみたいなので毎度なんですが話が長くなってしまうかもしれませんがご理解いただけると幸いです。これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2019年3月15日 22時) (レス) id: a6dbc40d34 (このIDを非表示/違反報告)
こん - リクエストお願いします!藍沢先生がインフルエンザとマイコプラズマ肺炎を併発するのが見たいです!看病する人はできれば男性人がいいです!よろしくお願いします! (2019年3月15日 22時) (レス) id: 391160b051 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - ほまさん» アンケートに答えていただきありがとうございます!暴行のお話ですか!結構、体調不良表現より余談の方が多かったかな?と思っていたのですが気に入って頂けたなんてありがたいです!これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2019年3月9日 18時) (レス) id: a6dbc40d34 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ