藍沢先生が体調不良3(リクエストOK)

4 ページ28

針が抜かれたと思うと一気に体も気持ちも楽になって襲ってきた瞼の重さに逆らうことなく目を閉じた。


ｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

橘side


検査が終わると藍沢は疲れたのか眠ってしまっていたため起こさないように病室まで運んだ。


今日は特に大規模災害もなく、白石たちの進めにより冴島と共に藍沢に付いとくことに。


付いとくと言っても特にすることはなく藍沢の目が覚めるのを待つだけ。


やることがなくて暇だと思っていると藍沢が読んでいた医学書が目に入った。

試しに中を開いて見てみると中はまさかの英語。

そういえば藍沢は英語出来るんだったな……


俺は英語は出来ないため藍沢の読んでいた医学書を閉じた。


医学書を元あった場所に戻すと険しい顔をして目を覚ました藍沢。


橘「大丈夫か？どうだ体調は」


藍沢「大丈夫です」


橘「もう少ししたら頭痛が出てきたりするかもしれない。何かあったら言えよ」


冴島「いいですね？藍沢先生？」


藍沢「はい……」

口は笑っているが目では「絶対だぞ」と言ってるような笑顔を藍沢に向ける冴島。


藍沢も思わず反射的に返事をしている。


俺は目があった訳ではないが見ているだけで背筋が凍る冴島の笑顔……藤川を少し尊敬する。



ブーブーブー

しばらくすると救命に急患が運ばれたらしく白石から連絡が入り冴島は病室を出ていった。


その後も眠たくないのか、眠れないのか、わからないが意識が飛んでいきそうな感じが続いている藍沢。


大丈夫かと声をかけようとした時藍沢が一瞬顔を歪めた。


橘「どうした？」


ほぼ反射的に出た言葉に藍沢は


藍沢「頭……少し頭痛がして…でも大丈夫です」

と答えた。

検査後の副作用が出たのだ。

検査後の頭痛は一般的なため特に問題はない。


だが藍沢が正直にいうということは痛みはかなり強いはず。

大丈夫ですとは言ってるものの顔が引きつっている。



でもだからといって特にできることはない。

とりあえず水の入ったペットボトルを開けてストローを挿し藍沢に水分補給をさせた。


水分補給は腰椎穿刺後の頭痛への対処方の１つで鎮痛薬の投与をしてもいいがもう少し様子を見ることに。


水分補給をさせるとまた特にやることがなくなって数分前の静けさが戻ってきた。


藍沢とは一緒に仕事をすることは多いが２人きりになると話すことがなくなる。

5→←3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す