kz 短編集

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翌朝、目が覚めると、今日が誕生日サプライズの日だと思い出した。

あ〜、楽しみっ！！



そして私は、朝ご飯を食べてから、昨日用意してあった服を着た。


薄いピンクのノースリーブのワンピースなの。
裾に菜の花色のレースが付いていて、思わず買ってと頼んじゃった。

丁度、半額セールで安かったからママも買ってくれた。
嬉しかったなぁ！


髪は耳の上で編み込みにした。
そして服とあうように菜の花色のリボンを止めた。



うん、いい感じ！


そう、1人で満足していると約束の時間まで20分だったので急いで家を出た。






15分くらい自転車をこぐと若武の家に着いた。

何度見てもやっぱりオシャレだな〜。




そしてインターホンを押すと、島崎さんが出た。


「いらっしゃい、立花さん。和臣君はいませんよ。今日は素敵な日にしましょうね。」

そう笑顔でスリッパを出してくれた。


「いつもありがとうございます。私も今日は和臣君のために頑張ります！！」

歩き慣れた廊下を渡り、書斎に入った。




「やぁ、アーヤ。久しぶり。その服と髪型、アーヤにとても似合っているよ。」

そう黒木君が言い、翼をはじめ小塚君、なんと上杉君も褒めてくれた。


「じゃあアーヤも来たし、早速飾りつけをしよう。
飲み物は買ってきて食べ物は島崎さんが作ってくれるからね。」

うん、そうだね。




私達は書斎に次々に飾りをつけていった。

なんか若武の小さな頃に使った飾りが、棚にしまってあったらしい。



飾りつけは分担する事にしたの。


小塚君と私は、テーブルのセット。
上杉君と翼と黒木君は、壁や天井の飾りつけ。

お陰で、予定していた時間より早く終わったんだ。



「ふぅ、終わった。他にやり忘れていることはないよね？」

と、翼が言った。


えーっと、クラッカーはあるし、ケーキやチキンなどの食べ物も出来上がってるし。


「うん、もうないっぽいよ。」
そう私が言った。




その時、外で自転車の音がした。



小塚君が窓を除き「あっ！若武が帰ってきたよ。」と言った。




よし、もうすぐだっ！！

皆でドアの近くに待機して…


「ただいま、あれ？島崎さんは…」

よし、せーの！！








『パァンッ！』

クラッカーを鳴らした。





「若武っ！お誕生日、おめでとうっ！」





私が若武を見ると、若武は目をパチクリしていた。

その顔、かなり面白い…。

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