守りたいもの

第42話 ページ44

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Aside




「お前は今から、俺たちの人質だ」


瑠美さんが人質にとられた


丹羽さん、松長さん、堀江さんが取り返そうと部屋に向かったが、人質がいるので下手に動けなかった


北見は瑠美さんの無線をとり、監視カメラを見ながら私たちに問いかけた



「龍、話がしたい」




「北見茂、要件はなんだ」


「見てるんだろう？今すぐ俺たちを解放しろ！」


「断る」


悠月さんはキッパリとそう断言した


「この女が死んでもいいのか！？」


「全員、覚悟の上だ」



扉を閉めて、と悠月さんが言い、人質部屋の扉が閉まる




「どうして閉めた！？」


「お前が誰を捕まえようと関係ない

3時までに武蔵三郎が山猫の正体を突き止めなければ爆弾は爆発する




武蔵三郎が間に合うよう祈れ」




無線から松長さんたちが怒っている声が聞こえる





……あぁ、嫌な予感がする









「どうして扉を閉めた」


戻ってきた松長さんが悠月さんに問い詰める




「みんな、私」


無線から瑠美さんの声が聞こえた



「瑠美さん！」


「瑠美、心配するな必ず助けるからな」


瑠美さんはその言葉には答えず、松長さんに謝った


「仁、ごめんね



渚のこと」


「いきなり…なんだよ」


渚、という名前を聞いて松長さんが狼狽える


部屋にいるみんなも目を伏せた






渚というのは瑠美さんと松長さんの間に出来た子供だ


でも、5年前の事件で……





「あの時、私の人生は終わった」




その先の言葉は嫌でも想像出来てしまった








「だから…絶対に爆弾を止めないで」











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