守りたいもの

第26話 ページ28

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龍が手をあげ、北見が地面に落ちる






｢勘違いするな、お前の嘘が全て明かされたわけではない｣


｢地獄の果てを見せてやる｣





終わってしまった、、




私の目からはまだ涙が溢れてくる




｢武蔵三郎、お前には何が見えている？




目の前に見えるものが真実だとは限らない｣





武蔵刑事の戸惑っている声が聞こえる




｢次の配信は30分後だ、また会おう武蔵三郎｣



｢あっ！待て！聞きたいことが…！｣





武蔵刑事が何か言いかけていたが、配信はそのまま切れた




丹羽さんと直樹さんが北見を連れていく







部屋には、まだ涙が止まらない私と龍だけが残った



龍は私の目の前に立つと、自分の面と私の面を取った



『龍…？』



そして、私の涙を拭った



｢大丈夫か、A｣




その姿がお兄ちゃんと重なって見えた



『おにい、ちゃん……』




それにまた気持ちが込み上げてきて涙が溢れてくる



こんなに泣いたのはいつぶりだろう、





龍___悠月さんはそんな私を抱きしめて、頭を撫でた







いつかは決めなくてはならない、これからの未来を








どちらを選ぶのか、を……














ポケットにあるスマホが震えた










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