守りたいもの

第23話 ページ25

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Aside




一方その頃Aは、空港内を巡回していた




Aの頭に思い浮かぶのは、さっきの大和と本庄の姿




警察と対立するまでそう遠くはないだろう




その時、自分はどうする？


逃げるのか、それとも捕まるのか…





考えれば考えるほどわからなくなり、不安に駆られる



Aはその不安を抱え込むように自分の腕を自分で抱きしめた




横を向くと鏡があった



鏡には自分の顔が映っていた












兄と同じである自分の顔が








鏡に写っている自分の顔に手を伸ばす






『ねぇ、お兄ちゃん…お兄ちゃんならどうする…？』



















足音が聞こえて、ハッとした



侵入者か、と思い足音が聞こえた方に向かえば人影が2つ見えた





あれは……瀬奈さんと直樹さん？




何を話しているかは聞こえないが何か深刻そうな雰囲気が漂っていた




立ち去ろうとしたその時、直樹さんが瀬奈さんを抱きしめた




その光景を見て、足が止まる



思い出すのは1年前の病院占拠のことだ


あの時も耕一さんは……



"大丈夫です、絶対に成功させましょう"




『耕一さん……、！』





私は首元の指輪を握ろうと手を伸ばした

















でも……握ることは出来なかった









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