守りたいもの

第22話 ページ24

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ＮＯside





武蔵と本庄は大和と面会した人物を調べていた




｢主任ありました｣


｢やっぱりか｣





武蔵は無線で和泉に報告する




｢和泉、１ヶ月前に駿河が大和と会っていた｣


｢送ります｣



和泉に送られてきた面会簿には確かに駿河紗季の名前があった



｢１ヶ月前…｣


｢何かありそうだな｣




｢面会に同席した警部官を調べます｣



｢お願いします｣




川越がパソコンの前に座り、操作する






｢志摩の方は？｣



｢愛さんの事件の操作記録を調べてる

そこに北見が関わっているはず


丹波管理官の言う嘘があるかもしれない｣



｢至急戻る｣




武蔵はそう言うと無線を切り、本庄の方へ体を向けた





｢駿河がここで何をしていたか調べてくれ……




…本庄？｣





本庄は武蔵の声も聞こえていないように面会簿を見つめたまま動かなかった



武蔵がもう一度呼びかけて、ハッとしたように顔を上げた




｢っ！はい！｣


｢大丈夫か？｣


｢…はい、大丈夫です｣




武蔵は本庄の様子が気になったが、今は事件を優先するために駿河のことを頼むことにした




｢駿河がここで何をしていたか調べてくれ｣


｢了解｣




武蔵は本部に戻るために車を走らせた





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警察官が1つの籠を持ってきて、本庄へ渡す




｢こちら大和耕一への差し入れです


それと弁護士に送った手紙のコピーです｣





封筒には、鶴牧法律事務所と書いてあった





｢内容は？｣



｢事務的なやり取りだけです｣



｢念の為こちらで預からせて頂きます｣







本庄は籠の中にもう1つの封筒があることに気がついた




｢これは…？｣


｢それは大和耕一が送った手紙のコピーです｣




本庄は宛先の名前を見て、息を飲む





｢神田、゛A゛……｣





Aという名前を聞いて本庄の頭にはある1人の女の子が思い浮かんだ




昔よく一緒に遊んでた、あの兄妹……


今でも目を閉じればあの子の笑顔が思い出せる






本庄は自分の右手首に目をやった



そして少し考えたあと自分の懐にその封筒をしまい込んだ








その時無線で、武蔵の家族が攫われたと報告が入った










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