守りたいもの

第19話 ページ21

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ＮＯside







カツンカツンと靴の音が響く




面会室の扉が開き、1人の男が入ってきた




それを武蔵と本庄が厳しい表情で迎える




ギジリと音を立てて男が椅子に座った





面会室に現れた男、それは……



















青鬼こと大和耕一だった






｢青鬼…｣




｢お久しぶりです、武蔵刑事


お待ちしておりました｣




大和耕一が武蔵を見て口を開いた




｢大和、耕一……｣




大和が口角を上げる




｢武蔵刑事、お元気そうですね｣





この男は危険だと、武蔵は1年前の病院占拠で身に染みてわかっている


だからこそ慎重に行かなければならない





｢5時間前、かながわ新空港が武装集団に占拠された

お前らと同じ手口でだ｣





本庄がiPadを大和に見せる






｢これは1年前、病院占拠の日に送信されたメールだ



blueとindigoというのは、青鬼と藍鬼、お前らだろ？｣




｢受け取ったのは元KSBCの駿河紗季


彼女は武装集団の仲間｣




｢駿河とはどういう関係なんだ！｣





大和は口角を上げたまま表情を動かさない








ーー




獣達はモニターでその様子を見ていた




｢武蔵が大和と会っている｣




｢知るべき時が来たな、武蔵三郎｣



龍がそう低い声で言う





『耕一、さん…』



Aがそう呟いて、首元にある指輪を握った



その呟きにどんな感情が込められているかは誰も知らない




ーー



武蔵side






｢駿河はお前の仲間なんだろ？｣





大和は目線を横に移す






その時、初めて大和の表情が動いた


驚いたように目を見開き、ハッと息を飲む




俺は大和の視線を追うように横を見た






大和が見ているのは駿河の経歴…？


いや、それよりももう少し……





大和は目線を上にあげ本庄と目を合わせた


本庄は初めて合った視線に、緊張するように表情を固くした



そして大和が口を開く







｢なるほど…あなたが……｣





そう言ったあと、大和は考えるように目を伏せた





次に大和が俺と目を合わせた時には、もう先程の驚いたような表情はなく、何を考えているかわからない笑みに戻っていた







｢いいでしょう、武蔵刑事


あなたの質問にお答えします｣













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