【実.況.者】高等学校part2 (ページ29)

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Re:60の扉ページ29

そっと伏せられた睫毛
かたみみの外れたイヤホン
肘をつき、片腕は何かの本を押さえている

自然と笑みが零れる顔を押さえつつ、膝掛けだが、肩に掛ける

ディスプレイでは『ローリンガール』が、『サリシノハラ』に変わった

彼女の前に座り、人を待つ

いくら生徒会室でも、人がいないとなぁ
暖かな陽気に、吹き込む優しい風

そろそろ桜も咲き始める

『ぁ、こーすけ』

「やぁ、梨花ちゃん」

がらがらと引き戸を開け、入ってくる

『ありゃりゃ、寝ちゃったか、暇だしなぁ』

彼女の隣に座る

すーっと風が間を通る

ふわりと流れてきたのは

「桜の花びら.....」

『もうそんな季節かぁ....

てか私執行委員じゃないのにいていいの？』

「哀莉ちゃんに見つかんなかったらいいよ

あのこ、無理矢理Aちゃんに引っ付いてる感あるから」

俺も一眠りしょうかな

「みんな来たら起こしてって..哀莉ちゃんが来てなかったらね」

意識は闇の中、頬を柔らかな風が伝う