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「でも喋らなければけっこういけると思うよ。自信持ちな」
自信…そう自信ね…。きっと2人をくっつけるには自信と気合しかないよねもう………。
「お前さ、学校だとあんま喋んないんでしょ?何で告られたりしないんだろうな…あ、ぼっちだからか」
なんか失礼なことをほざいてる気がするけど落ち込みすぎて、いやもうほんと自分何なの?あほなの?
でも前に高野に泣かれたし、泣いたってことは何かあって別れたんだろうし…ああだめだ頭こんがらがってくる。もうこうなったら頭良い慶應ボーイに投げよう。
「上手く機嫌取れてない気がするけど…そろそろ行くか」
『あい…』
あ、はいって言おうとしたらあいって言っちゃった。赤ちゃんかい自分。
でも前に直人さんと健二郎さんが赤ちゃんごっこしてたからあれよりましだと思おう。
広臣とタクシーに乗って外の景色をみてた。
そしたら思ったより早く車が止まった。
あたしの方のドアが開いたので降りると、
『え、ちょ、え?ここ?ひ!』
「いいからとりあえず黙って行け」
『ふごごごご!!』
広臣!と叫ぼうとしたら広臣に後ろから口を抑えられた。
広臣がドアを開けてずかずか入っていく。
ドアの先は、駐車場だった。
そしてそこには、
『ひゅーひくん』
「何でアコ口抑えられてんの?」
「だってこいつ叫ぶんだもん。ファンとかいたらまじどーすんの」
『それは全く考えてなかった』
だってだってだって、でも、
『突然目の前に事務所があったらそりゃ驚くよね』
隆二くんは笑うとじゃ、行こうかと言った。
いやいやいやいや、どこにやねん。
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作者名:コウ | 作成日時:2018年10月2日 22時