247 登坂広臣side ページ47
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「てかお前、それ俺の買ったばっかの服。脱げ」
『うわっ変態!だってこれタンスの二段目に入ってたもん!二段目は共有していいんでしょ!』
「俺が入れ間違えたの、ダメ」
『えーー!あたしも気に入ってたのに!』
がんちゃんとアコがもし上手くいって付き合ったら、アコはがんちゃんの所へ行くのだろうか。
ふとそんなことを思った。
『わーかったよ。もういいよ!着替えてくる!』
「はいはい。えらいえらい」
『ふん!』
そもそもあいつは大学生になったら母親と暮らす。つまり、来年の3月にはここを出て行く。
だからって俺はこいつと関係を切るつもりは全くないけど、俺このまま急に家に1人辛いかもしんない。
帰ってきた時にだるそうな『おかえりーー』がないの、結構辛い。
今まで彼女がいない時期なんて無かった俺が彼女がいなくてもいいって思える。その理由はもちろん仕事ってのもあるけど、アコの存在もでかい。
というか、一生結婚とかしないでアコと2人でこうやって暮らしていくのもいいかも。
いや、それはさすがにアコが嫌か。
『広臣ーーーこれならいいでしょ?』
「んーいいよ」
『さーてぬれせんべい食べよ〜さっき買ってきたんだ。この時間に食べてもせんべいなら罪悪感ないよね。広臣も食べる?』
「アコちょっとこっち来て」
『ん?何?』
アコの方に駆け寄って後ろから肩を組んだ。
俺はこれが好き。身長差がいい感じにあるから肩が組みやすい。
そして上から見るとアコがいつも以上に小さく見えるのが可愛い。
「愛してるよ」
『おう、あたしもだぞ』
そう言ってニヤリと笑ってガッツポーズをしてきた。いやいやそのポーズの意味わかんない。
やっぱ男らしいわこいつ〜
「てかお前また痩せた?」
『うそ!この間ハーゲンダッツ2個食べちゃったよ?』
「待てお前、それって俺の」
『あっ言っちゃった。てへぺろ』
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作者名:コウ | 作成日時:2018年10月2日 22時