239 登坂広臣side ページ39
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今日は学校へ行くアコと家を出て、事務所に歩いて向かった。なんとなく一緒に外を歩きたかったから。
昨日はアコがずっと一緒にいてくれたからか気持ちは軽い。正直もっと落ち込むかと思ってたけど、そうでもなかった。
まあ全部あいつのお陰だな。
今度またどっか連れてってやろう。
そういや何故か今日の朝、俺が怒られた。
『忘れてるかもしんないけどさ!あたしこれでも受験生なの!もうすぐ模試なの!だからもうPVとか言われてもぜっっったい出ないからね!!』
いやPVのことは隆二のせいじゃん…て思ったけど時間がなかったので適当に頷いておいた。
まあそんなこんなで事務所に早く付いてしまった。アコの学校に合わせて家を出たから早すぎた。
「おはよ臣。どうしたの早いね」
「あ、おはようございます。直己さん」
集合場所の会議室に入ると、直己さんが既に座っていた。
いつもこんな早く来てんだ。すげーな。
「何かあった?アコちゃんと仲直りした?」
なんでまた喧嘩したことになってるの俺ら(笑)
「喧嘩してないですから(笑)でも昨日ちょっと…ずっと気にしてたことが解決したというか」
「そっか。すごいすっきりした顔してるよ。良かったね」
直己さんさすがだわ。さすがリーダーだわ。
前に雑誌かなんかの取材で直己さんはお母さんみたいって言った。
それはよくメンバー内でも話すことなんだけど、直人さんがお父さんで直己さんがお母さん。
直己さんは昔から、表情が変わらないとか何考えてるのかわかんないって言われる俺の変化にすぐに気付く。そして声をかけてくれる。
この人には一生頭あがんねえ。
昨日弥生の前で新しい女見つけないととか言ったけど、しばらくはこのまま仕事に集中しよう。
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作者名:コウ | 作成日時:2018年10月2日 22時