今日:35 hit、昨日:8 hit、合計:104,160 hit
小|中|大
229 高野弥生side ページ30
.
話し終わる頃には私は柄にもなく泣いていた。
そして、敬浩の腕の中にいた。
「そんなことだと思ったわ〜弥生ちゃんって超不器用さんですね〜」
「やめてください」
背中を優しくさすってくれるのが逆に涙を止まらなくさせた。
「その涙は未練なの?」
「未練とか…私が言う権利ない。振ったのに」
「まあね〜でも理由は全部嘘だけどね」
その後しばらく敬浩の胸で子供みたいに泣いた。
こんなに泣いたのは初めてってくらい。
店から出て、泣き疲れと酔いでフラフラなあたしを敬浩はもう一度抱きしめた。
「は、ちょっ」
「俺も高野さんみたいな人に出会えたらいいんだけどな」
「え?」
「なんでもない。また飯いこーね」
それから月に2、3回会うようになった。
場所は必ず涼介の店で、そのうちお兄さんと入れ替わりで店長になった涼介と知り合って、千絵とも知り合った。
そして3人に半ば強引に敬浩の家のルームシェアに入れられて、敬浩の家で生活するようになった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
221人がお気に入り
221人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:コウ | 作成日時:2018年10月2日 22時