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『お茶はののの飲まれますでしょうか』
ののの飲まれってなんだよ自分。
「大丈夫」
ですよねーーーー。
お盆を片付けて元の位置に座った。
さあみんな、地獄の始まりだよ☆
「この間のことだけど、どこからいたの?」
『へ?』
「私あの時熱があったみたいで、ぼんやりとしか覚えてないの。敬浩も物凄く酔ってたから記憶がないって言ってる」
『自分、何も見てないっす』
みんな覚えてないなら見なかったことにしよう。
そうしよう名案!!!
「あんたが叫びながら出て行ったことは覚えてるから」
D E A T H ☆
「あーー……違うの。あんたを責めたかった訳じゃないの、ちゃんと説明しようと思って」
説明してくれるのか?
黙ってろって脅されるか、そもそも何で勝手に入ってきたんだって…
『怒られると思ってた』
そう言うと、ごめんねと少し高野は笑った。
そう、あたしは高野の笑顔を見てみたかったんだ。
あたしこの人のことすごい好きだもん。
怒ると怖いしいちいち細かくて面倒なとこもあるけど。
いつも仕事に明け暮れてる姿は、みんなを影で支えてる姿はすごくカッコよくって、ちょっぴり憧れてて。
だからこの人を笑顔にしたいって本気で笑った顔が見てみたいって思い直して、それは広臣との仲を復縁させることだって思ってたのに。
よりによってどうして敬浩さん?
だって、広臣が1番仲良くしてる先輩だよ?
しかも敬浩さんには付き合ってる人がたくさんいて、あたしが泊まらせてもらってる時もたくさんの女の人がマンションに押しかけてきて、高野だってそれ見てうるさいわあとか言ってたじゃん。
『敬浩さんと、付き合ってるの?』
あたしが再びそうつぶやくと高野はしばらく俯いて、それからあたしの方を向いた。
「私が広臣と別れた理由は知ってる?」
『知らない』
高野が振ったってことは知ってるけど…そういえば、その話を聞いたのも敬浩さんからだった。
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作者名:コウ | 作成日時:2018年10月2日 22時