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『お先に失礼します!』




急いでエレベーターに乗り込んでB1を押した。
地下の駐車場に行くのって多分初めてだ。


登坂さんは地下のどこにいるんだろう。
こちらから電話かけた方がいいのかな…

エレベーターから降りてスマホを出そうとしたら急に光が当たった。


見ると高そうな黒い車がこちらに向かってきて、私の目の前で後部座席のドアが開いたので乗り込んだ。




「おー、藤原ちゃんだー」

「エリー知ってんの?」

「アコから話聞いたことあるー」




予想外だった。

いや、一から説明すると車は会社の移動車ではなくおそらく登坂さんの車。登坂さんが運転席に座っているから。

そして助手席に1人。たぶん三代目の今市さんだ。車内が暗くて見えないけど…そして私が乗り込んだ後部座席にも1人。こちらは今呼ばれていたしエリーさんだ。

つまり私と登坂さん以外にお2人も乗っていたのだ。





「2人とも自己紹介して」


「今市隆二です」

「エリーです。ヨロシクね〜」


『藤原Aです。よろしくお願いします』





車の中で自己紹介という謎の事態に緊張がどんどん大きくなる。しかし私があたふたしている間に車は駐車場を出て外を走っていた。


となりのエリーさんをチラッと見ると目が合ってニコッとされた。




「この間のリハ付いてくれてたよね。あんま喋れなかったけど」


『は、はい』



確かにこの間のツアーリハでは今市さんやエリーさんとは直接話す機会がなかった。なのに覚えてくれてたんだ。



「アコと仲良しなんでしょ?」


『はい。仲良くさせてもらってます』


「何キッカケ?オレアコって社内で友達いないんだと思ってたけど」




なんて直接的な…




「エリーーーー今の絶対あいつに言うなよ。怒られるよ」


「あーごめん!そうじゃなくて、アコって今まで仲良い人とかいなかったから…」



言い直してるけどあんまり内容変わってないような…




『趣味が一緒で。それで仲良くなりました』



言い換えるのに必死なエリーさんが可哀想で急いでそう答えた。





「趣味ってアニメとか?藤原さんも好きなの?」




ば、バレたーーーー!!!




『はい…好きです…』


「この前、俺もサ◯エさん好きだよって言ったらそれはアニメじゃないって怒られたのー」


『いや怒ったわけでは…!』


「オレ進◯の巨人とか観てるよ。今市くんも観てたよね?」


「うん、観てる」


『私も観てます!』


「俺観てない」






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Yuki:)(プロフ) - 更新楽しみにしてます!! (2019年11月7日 19時) (レス) id: b133488a84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コウ | 作成日時:2019年6月30日 15時

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