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「結局バイト何て言って休んだの?」
『絶対言わない』
「え、ちょー気になる」
結局あたしは女の子特有の、あれですよ。あれを武器に休みます宣言をした。それはもう、痛そうな演技つきで。
以前カコが彼氏といたくてその技使ってたの思い出したのだ。
『てか何でもうそんな準備してんのさ』
「あーーカチューシャとポップコーンのケース実家だわ」
いやいやいやいやお前お前!
『がちで夢の国行っちゃうの?本気?』
「もう完全アトラクション乗りたい気分」
『まじでか』
絶対バレるじゃん!
ぜっっっっっったいバレるって!
だって、オリコン首位とったグループのヴォーカルだよ?あのEXILEと一緒にライブ出てるんだよ?
しかもこいつそれなりに芸能人オーラあると思うし無理だって無理無理。
「だいじょーぶ。この間コンビニ入ったけど気づかれなかったし」
『コンビニと夢の国を比べるな!もし本当に行くとしても別行動だからね!女の子と歩いてたなんて言われたらどうすんの』
「………」
『…まあどっかに出かけるのはいいからさ』
少しうつむいて何かを考える広臣。
他にどこがいいかな。
あ、公園とか?ソウルの散歩にもなるし。
「あ!じゃあナイトパスで行けば?さすがにばれなくね?暗いし」
こいつ、人の話ぜんっぜん聞いてない。
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作者名:コウ | 作成日時:2018年2月21日 21時