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あたふたしてたら問題はすぐに解決した。いつもの声が聞こえたから。
「あーーーつかれ…あれ?アコ?」
きたよきましたよ。舞台上でドヤ顔しまくってたお疲れ星人が。
『お疲れさまです』
「なんだいたんだ。連絡しろよ」
『それどころじゃなかった』
「は?どういうこと?」
って笑うけど、あーやっぱ疲れてるな。なんとなく分かった。
『汗すごいね』
広臣が座った席の隣に座る。
「疲れたーーやっぱ慣れないなライブ」
『そっか』
「どうだった?楽しかった?」
『めっちゃ楽しかった。曲全然知らなかったけど楽しかった』
素直に答えると、曲くらい勉強してこいよと突っ込まれた。だってあたし、三代目以外聴かないもん。
ちょうどそこでドアの開く音がして2人でばっと見ると、
『あ、隆二くん』
「俺いない方がいい?」
「そんなことないよ(笑)」
隆二くんが携帯を片手に入ってきた。てかもともとあたしが部外者だし。
「アコ来てくれてありがとね」
『いやいや、すごかった。ほんとに』
「学校あるって聞いてたから、来れて本当によかったよ」
「なんか、」
『ん?』
「え?」
「何かお前ら仲良くなってない?」
広臣が眉をひそめてる。は?
「そう見える?嬉しいけど」
『やっぱ一緒にたこ焼きと戦った仲だから?あと隆二くんって全体的に素敵だから好き』
「なんか褒められた嬉しいー」
実は広臣には言ってないけど、隆二くんとこの間連絡先も交換した。
高野と広臣のことを聞くためだけなんだけど。
「……まあいいわ。てか隆二、今日打ち上げあるよね?」
「多分あると思うよ。スタッフさんが店予約したとかなんとか…あ、そこで高野さんに会ったし聞いてみる?」
「…」
隆二くん、、天然かよ。
一気に広臣の顔が無になったよ。てかやべ。高野が外で待ってること完全に忘れてた。
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作者名:コウ | 作成日時:2018年2月21日 21時