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54 登坂広臣side ページ5

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玄関から聞こえた音で起きた。
お、めっちゃいい天気じゃん今日。





『がんばって』

「じゃねー」




あーがんちゃん来てたんだっけ?
すっかり忘れてたわ。


のそのそ起きて廊下に出ると




『起きた』

「おはよ。あ、」

『おはよ。なに?』

「あのさ」



昨日何の夢見てたの?そう言おうとして口を噤んだ。



『え、なに?』

「ぷっ!!!!」



思わず吹き出す。あーー超目覚めたわ。





『え、何、こわいこわい』

「お前鏡みてきな」

『なんで?え?』

「いいから」



ドタバタ洗面所へ走っていく。



しばらくすると、





『あああああ!何これやっば!!!』



ていう何とも女子らしくない叫び声が聞こえたので俺はリビングに行ってソファにダイブした。
てかソファがベッドになってんだけど。あの末っ子のせいか。



そこら辺に転がってたリモコンを探し出しテレビをつけたところで、





『岩田あいつ一言も言ってくれなかった…』




めっちゃふてくされてるアコが戻ってきた。


さっき俺が笑った理由はアコの頭にもんのすごい寝癖がついてたから。いやもう本当やばい、めっちゃ愉快なやつね。





「絶対気づいてたと思うよがんちゃん」

『次来たら容赦しない』

「初めてみたわあんな寝癖つけるやつ。パイナップルみたいにだった…ぷっ!!」



やばい思い出し笑いお腹痛い。




『うっさいな…てか朝ごはんどうする?仕事は?』

「俺今日オフ〜」

『えっうそなんで?』

「やっと休みもらえたの」

『珍しいね。何するの?』




あ、




「考えてなかった」

『あたしは今日バイト』




嘘だろ





「どっか行こうよ。バイト休め仮病仮病!」

『無理ですー真面目なんで』





割と本気でアコとどっか行こうと思ってたのに。
アコの予定聞くの忘れてた。








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作者名:コウ | 作成日時:2018年2月21日 21時

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