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ぽかんと口が開いてるのが自分でも分かる。分かってるけど口を閉じれない。
『なんでそれ…』
岩田が知ってんの?
「バレバレだよ。ちょいちょい臣さんと高野さんのこと聞いてくるじゃん。酔ってる時狙ってたよね」
ペラペラと話す岩田。
なななな
『なんてことだ!』
「俺酒強いからね?全然意識あったからね?」
そう言ってふはは、と笑う岩田。
『…詐欺だ』
あたしが探ってること分かっててあたしと話してたのか。なんか悔しいぞこの野郎。
『いいし。もう』
脇に置いてあった水を一気飲みする。
「あははっ大丈夫だよ手伝ってやるから!」
『え、まじ?』
「まじまじ。あの2人どっちかが本気で嫌ってるならあれだけど、明らかにお互い気にしてるし」
『そうなの?』
「うん。たまに仕事の連絡とかで高野さんが俺らのとこ来るんだけど、臣さんとは一切話さない。高野さんも絶対ボーカルの連絡は隆二さんに向かって言うし」
『その時広臣はどうしてるの?』
「何も反応しない。目も合わせない」
逆に不自然だっつーの!と岩田は笑う。
「あんな気まずいの見てられないから。俺に何か出来ることあるなら手伝うよ」
その後にあ、もちろん仕事優先だけどね。と付け加えた。
『ありがと岩田』
「いえいえ。で、何か計画はあんの?」
『まずまだお互い好きなのか確かめないとなんだけど…誰か分かる人いないかな?広臣が相談とかするのって誰だか分かる?今市さんとか?』
「うーーーん誰だろ…やっぱHIROさんとかかなあ。隆二さんともボーカルだし一緒にいるからそういう話してそうな気もする」
『ほうほう』
すごい、カコの予想通りだ。
「とりあえず三代目でいる時はそういう話一切しないし、残念ながら俺ともそういう話しはないかな。てか今度HIROさんと飯行くって言ってなかったっけ?」
『うん。明後日』
「ちょうどいいじゃん。HIROさんにダメ元でもいいから聞いてみれば?俺もスタッフさんとかにさりげなく高野さんのこと聞いてみるわ」
『頼んだ』
こうしてあたしは有力な助っ人を捕まえたのだった。助っ人ゲットだぜ!
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作者名:コウ | 作成日時:2018年2月21日 21時