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広臣の部屋のドアを閉じようとして思い出す。
そうだ、あのこと聞こうと思ってたんだ。
『岩田〜起きてる?』
「んーーーー」
頭をグルンとこちらに向けてくれる。目は閉じたままだけど。てかほんと顔だけ見ると綺麗な顔してるよね。さすがイケテルメンズ。
『広臣の元カノのこと知ってる?』
「あーー高野さんね」
『別れた理由て何か知ってる?』
「うーーん、わかんなーい」
『どっちが振ったかは?』
「直接聞いた訳じゃないけど多分高野さん。別れた後らへん臣さん超機嫌悪かったから」
おおお、この酔っ払い口軽いぞ。
『そっか。ありがとお休み』
「おやすみーーー」
酔った時に聞けば話してくれると思った。ビンゴ!
でも意外だな。高野が広臣のこと振ったんだ。
ここに来たばかりの頃。
広臣に彼女はいないの?って聞いた。
だってほら、あたし居候させてもらうからね。
色々問題あったら迷惑だろうし。
そしたら広臣は今はいないって答えた。
「本気で好きだった奴がいたんだけど、色々あって別れて。なんかそれからそういうのめんどくせーって思うようになったんだよね」
それまで広臣の笑顔しか見たことなかったから、その時の顔にはびっくりした。それくらい悲しそうな顔をしていた。
本気で好きだった奴というのがもし高野だったら、もしまだ広臣が高野のことを好きだったら、
気持ちによっては2人を復縁させたいって思った。
2人をくっつけたら広臣への恩返しになるんじゃないか。でもその為にはどうしたらいいんだろう。
『あ』
そうだ、HIROさんなら何か知ってるかもしれない。
広臣はいつもHIROさんHIROさん言ってる。
てことは尊敬してるし、相談とかもしてるのかも。
今度会う時がチャンスだ。そう思った。
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作者名:コウ | 作成日時:2018年2月21日 21時