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『のど、乾いてないですか?私何か下の売店で買ってきますよ』
「いいよ。今食べたり飲んだりすると傷に染みるんだよね」
『あ…そうですよね』
「ありがとね」
何か、安藤さんの力になりたいけど、
何をしたらいいのか分からない。
自分の無能加減が嫌になる。
「藤原さんちょっと、窓開けてくれる?病室の匂いあんまり好きじゃなくて」
『はい』
立ち上がって窓際へ行き、窓を開ける。
新鮮な空気が一気に入ってきてカーテンが揺れた。
バタバタと足音が近づいてきて、扉が勢いよく開く。
入って来たのは、登坂さんだった。
「広臣」
「まじ…その怪我」
登坂さんはゆっくりとベッドに近づくと、
そのまま安藤さんを抱きしめた。
「広臣、痛い。痛いって」
「うるさい。何なのお前。何で何も言わないんだよ」
登坂さんの顔はこちらからは見えないけど、
安藤さんは…
「……っ」
私にも、おそらく高野さんにも見せなかった涙を登坂さんには見せていた。
私が静かに病室から出ると前野さんが外のベンチに腰掛けていた。
『前野さん』
「藤原さん。安藤どう?大丈夫そう?」
『は、い』
「そう。今登坂さんと会場からそのまま来たんだ」
『そうなんですね』
そうだ。今日は三代目さんはライブだった。
だから登坂さんは髪の毛セットしたままだったのか。
「じゃあ俺らは邪魔者だろうし、先に帰ろうか」
『安藤さんと会わなくていいんですか?』
「大丈夫なんでしょ?ならいい。また来るし」
『そうですか』
前野さんの後ろをついて、廊下を歩く。
忙しそうにバタバタと走る看護師さんたちとすれ違う。
「なんで登坂さんが来たとか…色々気になるとは思うけど、俺からは言えない。ごめん」
『はい。分かってます』
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冷奴(プロフ) - 月の雫2始まりましたね。もし宜しければパスワードを教えて貰えないでしょうか?続きが気に成ります(^-^) (2019年6月30日 15時) (レス) id: 421c109eeb (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 家出少女から月の雫まで全部読みました。凄くほっこりして癒され続きが楽しみになりました。またお邪魔しにきます。 (2019年6月30日 10時) (レス) id: 7d7a9a838a (このIDを非表示/違反報告)
u-cyon(プロフ) - コウさん» 続きが楽しみです。素敵なお話と癒しの時間をありがとうございます! (2018年12月17日 20時) (レス) id: 87871eeb75 (このIDを非表示/違反報告)
コウ(プロフ) - u-cyonさん» u-cyon様 ご指摘ありがとうございます。先程確認と訂正を致しました。引き続きよろしくお願い致します^ ^ (2018年12月17日 11時) (レス) id: c03e7cb38c (このIDを非表示/違反報告)
u-cyon(プロフ) - ずっと読んでいます!どうなるんだろうとドキドキしております。36ページの安藤さんの台詞。彼女の台詞なのに、「安藤さん」と言っている箇所があります。たぶん「藤原さん」の間違いなのでは?と思いました。 (2018年12月17日 10時) (レス) id: 87871eeb75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コウ | 作成日時:2018年11月26日 20時