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百貴side
新たに殺人事件が起きた、とある研究室で研究をしている最中に何者かが入り込んできて爆発物を置き、それを爆発させた為その場にいた研究員全員が亡くなった、遺体はバラバラに跡形もなくなってしまった、そして外部調査班から殺意の思念粒子をゲット出来たとの情報があった、鳴瓢を投入させた、俺はそこで見てはいけないものを見てしまった、それは鳴瓢の妹のAだ、最悪だ、Aが亡くなった…?まさか、そんなはずは無い、だってあの子はそんなことで…いや…研究者になる…と言っていた
「百貴室長?」
「…なんでもない」
俺は濁した、だって信じることが出来なかった、その殺意の中にはA含めた10人がいた、もちろんカエルは別だったが、全員女性だった、その研究室には写真立てがあった、Aがいた
「これは?」
「私たち研究員の集合写真です!」
「へぇ…そう」
酒井戸は調査を進めていく、俺は心の中で、もうやめてくれ……もう…と思っていた、羽二重が写真立ての中にいる人物の名前を言う
「鳴瓢…A、鳴瓢さんの妹さんです」
やはりそうだ、いや、間違えるわけが無い…俺はふと頬に違和感を覚えた、泣いていた、涙が溢れていた、俺は耐え切ることができなかった、現実を受け止めきれなかった、俺はAのことがいつからか好きになっていたんだ、あいつが、最後にあったのはあの面会、あの笑顔を思い出す、船兄と…船ちゃんともう呼んでくれない彼女を思う、もう遅い、遅かったんだ、そう思うとまた涙が溢れる
「百貴室長!?大丈夫ですか!」
「……鳴瓢を、排出しろ…あいつのところに行く」
「わ、分かりました…」
俺は早足で鳴瓢の元に行く、もう既に鳴瓢は排出されており、俺が着いた頃には俺の方に来てこういった
「なぁ…Aは…?………Aはっ…」
「鳴瓢……俺もだ……あいつに会えない…のか?」
「A………Aっ!!」
鳴瓢は叫んだ、無理はない、俺だって同じ気持ちだ
「鳴瓢…俺はAが好きだったんだ………いつからか」
「そうか…百貴さん……」
「この気持ち誰にぶつければいいんだよ……誰にっ…」
「…百貴さん、俺は全てを失った……のか?妻子も…妹も…」
「……現実を受け止めきれない………もう一度…呼んで欲しかった…」
「秋兄と」「船兄と」
2人の声は重なった、同じ気持ちだったのだろう
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作者名:紅華(元→阿嘉月) | 作成日時:2020年6月15日 0時