62話 ページ13
『湊人だけは"神代 類の双子の弟"でも"出来損ないの劣等生"でもない。"神代 A"ただ1人として見て接してくれた。湊人だけが俺を理解して俺をちゃんと見て向き合って誰とも比べては来なかった。本当にただのAとして見てくれた。それだけで俺はとても嬉しかったんだ。』
類「Aにとって湊人くんはそれほどまでに大切な人だったんだね」
そういう類の言葉に頷く。
『湊人だけが心の支えだったんだ。いかなる時も俺に寄り添って話を聞いてくれて…俺の神様だった。湊人さえいれば俺はもうなんだって良かった。なのに…なのに俺は…ッ！！
湊人の言葉を聞いてやらなかった！！！！』
司「どういう事だ？」
そう言ってどういう事かと聞いてくる司に落ち着く為に間を置いて話す。
『…いつも俺の話ばかりしてたんだ。こんな事があったんだ、とか。湊人はそれを聞いてくれるから俺、なんでも話してたんだよ。湊人が俺に何か話そうとしてたのに俺、それに気付かなくてずっと俺のことばっか話しちゃってさ…あの時湊人の言葉をちゃんと聞いてたらこんな事には…っなってなかったッッ…！！！』
そう叫ぶ俺に2人は何も言わずにただただ見守ってくれていた。
『普段ならいつもの時間にいつもの場所で2人笑い合ってた。でもあの日は違った。いつもと違う時間にいつもと違う場所に湊人は現れた。靴を脱いでフェンスを乗り越えて…ああこれやばいなって思った。そう思った時には走り出してた。』
叫んだと思えば静かに淡々と話す俺に2人は静かに話を聞いてくれていた。
『類と司と同じように勢いよく扉開けて今にも飛び降りそうな湊人に駆け寄ってさ。"何してんだよ"って言ったんだ。そしたらなんて言ったと思う？』
湊「解放されるんだよ」
『解放…？なんだよそれ意味わからないって…！！！危ないから戻ってきてよッ！！ねぇ湊人！！！！』
そう叫ぶ俺に湊人はいつもと変わらない様子で話し始める。
湊「…俺さ、俗に言う"虐待"って奴にあってるんだよね。」
『…え』
言葉が出てこなかった。
なんて声を掛ければいいのかなんて言えばいいのか全く分からなかった。
湊「テレビでもたまにやってるでしょ？虐待が原因で〜って奴！勿論張本人達はお縄にかかってるわけだけど、あれって社会的に死んでるわけじゃん？？どこ行っても"人殺し"って言う"ステータス"が着いてさ！！」
笑みを浮かべ淡々と変わらぬ様子で喋るその姿はまるで狂気そのもののように感じたのを覚えてる。
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ハデス - 奏斗との歪んだ共依存が露呈というよりは垣間見える感じでとてもリアルでとても面白かったです。完結おめでとうございます！！神作です！！ (7月12日 13時) (
レス) @page22 id: b5ef1167b7 (このIDを非表示/違反報告)
霜月(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れ様でした。最後のバットエンドで類くんだけでなく司くんまでもがラブドールの主人公を本物と錯覚？してしまい抱きしめるところはゾクッときてしまいました。とても楽しく読ませていただき、とても夢中になる作品でした。 (2023年4月11日 0時) (レス) @page23 id: 62d4ca850a (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 完結おめでとうございます…とても最高でした…それにハッピーエンドからノーマルエンドバッドエンドまで見せていただけて本当に嬉しいです…次作や続きがありましたら幸いです… (2023年4月10日 1時) (レス) @page23 id: ff2512c7cb (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - うわぁもう最高でした…ありがとうございました… (2023年4月9日 7時) (レス) @page23 id: cdedb7c8a1 (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - mさん» そう言って頂きありがとうございます！もうすぐで終わりを迎えますのでそれまで何卒よろしくお願いします！！ (2023年3月31日 17時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甲殻類アレルギー | 作成日時：2022年12月26日 18時
