9話 ページ10
『はぁ…』
そうため息を吐けば洗面所で手を洗い始める。
蛇口から流れるやけに冷たい冷水に軽く眠気が覚めれば流れ出ている水を止めタオルで濡れた手を拭けば電気を切る。
廊下の電気をつけるわけにも行かないため持ってきていた端末のライトを使い足元を照らしながら自室へと足を動かす。
『…ぁ、、類。』
思わず目の前から現れた彼にそう言葉を溢せば気まずそうに類は笑いかける。
類「やぁA。まだ寝ていなかったんだね」
『うん。やることあったから。でもお手洗い済ませたし今から寝ようと思ってたところだよ。』
なんて昼間の事が気まずい為誤魔化すように、触れられないように軽く微笑み返答すれば類は昼間の事を気にしていたようでほっとしたような表情を見せる。
『そう言う類こそこんな時間まで起きてて大丈夫？最近司くんとショーとか色々やってる事になったんでしょ？』
類「何故それを…ってそういえばAは司くんと同じクラスだったね。あぁ、そうだよ。と言っても条件付きでね。」
『条件付き…、？』
そう類が言ったとある言葉に首を傾げれば聞き返す。
類「寧々は覚えているかい？丁度いい機会だし寧々も加えてくれるなら協力すると言ったところすんなり受け入れてくれてね。今日顔合わせをして来たんだ。」
寧々…久しぶりに聞く名前だな…。
昔は一緒に遊んでたんだっけ。
『確かに寧々は小さい頃から演劇には触れてたしショーをやるならかなりの適任者なんじゃない？…あれ、でも寧々って…』
類「あぁ、だからこそだよ。寧々だって本当はまだ続けたいんじゃないかと思ってね。それで誘ってみたんだ。直接人前に立つのは難しいだろうからロボットを作ってね」
『あぁ…だから最近部屋から凄い音が聞こえてたんだ。…それで結局寧々はやるって、？』
俺がそう聞くと類は首を縦に振る。
『凄いなぁ…そうやって少しでも前に進もうとしてるの…』
それに比べて俺はちっとも前に進まない…進められない…
類「A…？」
そう唇を噛み締めている俺の異変に気付いた類が俺の肩に触れようと手を伸ばした瞬間俺は反射的に手を振り払う。
『ぁ………、あーごめん類。もう寝なきゃ。明日も早いし夕方からバイトあるから少しでも睡眠取らないと。それじゃおやすみ。』
そう逃げるように駆け足で階段を登れば自室へと入り扉を閉める。
ふと開きっぱなしだったパソコンに近寄り3年ほど前に投稿していた自身の曲を無意識に睨めつければ電源を落とす。
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甲殻類アレルギー - kNaeさん» コメントしてくださりありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいですッ頑張って更新してまいりますので何卒よろしくお願いいたしますッ (2022年11月12日 20時) (
レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
kNae - 凄くいい！！続き待ってます！！ (2022年11月3日 22時) (レス) id: 8fd6d2801c (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - 陽南さん» そう言っていただけて凄く嬉しいです！更新頻度バラバラですが、それでも応援してくださるとありがたいです！これからもよろしくお願いします！ (2022年10月24日 21時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
陽南(プロフ) - コメント失礼致します。好みの小説に出会えました。これからも続きを楽しみにしております、無理がない程度に頑張って下さい！ (2022年10月16日 12時) (レス) @page27 id: 14268cddd3 (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - 冬雪さん» 今更ながらの返信お許しください、！自身の妄想を書き散らかしてるものにそう言っていただけで感極まりないです！！冬雪様のメッセージを糧に更新頑張っていきます！！これからも何卒よろしくお願い致します！ (2022年9月19日 14時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甲殻類アレルギー | 作成日時：2022年3月22日 1時
