43話 ページ44
頬を伝う汗を拭い辺りを見渡すと後ろから肩に手を置かれる。
そちらへと振り返ればそこにはニコニコと笑みを浮かべた変人ワンツーフィニッシュと呼ばれる二人の姿があった。
これは…どうやら諦めた方がいいらしい。
類「それで？猫と戯れていたら眠ってしまいこの時間になったと言いたいのかい？」
『はい…』
いつもならこんな事にはならないのだが今回は全面的に自分が悪い為なす術もなく黙って説教を受けている。
司「だが俺と類とであんなにも電話をかけたんだぞ？本当に寝てただけなのか？」
『今日は睡眠時間短くてその上猫の温もりで余計眠りに誘われたっていうか…本当にごめんなさい』
そう謝ると司達は顔を見合わせ仕方ないと言うようにため息を吐いていた。
司「まぁAのおかげでこうやって類達とまたショーが出来てるんだ。そんな恩人をこれ以上責め立てるなんてできるわけがない。なぁ類」
類「あぁそうだね。Aのおかげで僕は仲間とやるショーの楽しさに気付けた。事は違うといえど僕たちが責める理由なんてないからね」
司「だが心配していた事に変わりはないんだぞ？」
類「あぁ、事故にあったんじゃないかって不安でいっぱいだったんだよ？」
『類…司……』
なんて言う二人に俺は…
とても
吐き気がした。
いっそのこと説教された方がマシだった。
責め立てられる方が良かった。
そっちの方が慣れてた。
だから見せかけの"心配"を、
見せかけの"許し"を俺に与えないでくれ。
幸せな"それ"を見せないでくれ。
俺の前で幸せにならないでくれ。
俺をこれ以上"こんな"気持ちにさせないでくれ。
そんなものを見せられたら俺は…
俺がどうしようもないほど汚くて惨めで醜い奴だって、嫌でも思い知らされるじゃないか。
あぁ消えたい。消えてしまいたい。
俺はもう幸せになんてなれないから。
気が狂いそうだ
頭の中が真っ黒に塗り潰されていく。
あぁ俺は今どうしようもないぐらい目の前の二人が…
『大っ嫌い』
類・司「「え？」」
『前からずっと思ってた。俺よりも優れて優秀で比べられる側の人間の気持ちなんて分からないくせに一々俺に構ってきてさ。鬱陶しいってわからねぇの？』
類「A…？何を言って…」
『だから一々俺に構うなって言ってんの。俺に比べて頭いいんだから一回言ったことぐらい理解しろよ。司も類も俺に幸せアピして楽しい？』
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甲殻類アレルギー - kNaeさん» コメントしてくださりありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいですッ頑張って更新してまいりますので何卒よろしくお願いいたしますッ (2022年11月12日 20時) (
レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
kNae - 凄くいい！！続き待ってます！！ (2022年11月3日 22時) (レス) id: 8fd6d2801c (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - 陽南さん» そう言っていただけて凄く嬉しいです！更新頻度バラバラですが、それでも応援してくださるとありがたいです！これからもよろしくお願いします！ (2022年10月24日 21時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
陽南(プロフ) - コメント失礼致します。好みの小説に出会えました。これからも続きを楽しみにしております、無理がない程度に頑張って下さい！ (2022年10月16日 12時) (レス) @page27 id: 14268cddd3 (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - 冬雪さん» 今更ながらの返信お許しください、！自身の妄想を書き散らかしてるものにそう言っていただけで感極まりないです！！冬雪様のメッセージを糧に更新頑張っていきます！！これからも何卒よろしくお願い致します！ (2022年9月19日 14時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甲殻類アレルギー | 作成日時：2022年3月22日 1時
