38話 ページ39
え「しんどいのなんて、みんな一緒でしょ。雪だけ特別なわけじゃない。……あのセカイとかいう変な場所にいるっていうところは、ちょっと違うかもしれないけど。」
えななんの言うことは確かに正論である。
実際、雪と湊人の姿が重ならなければ俺も同じようなこと言って行かなかったと思う。
たった一人の為だけに危険かもしれないところに行ってどうこうしようなんて思わないし考えすらしないと思う。
だけど、まだ…まだ助かる可能性があるのなら俺は…
A「K!曲ができたってほんと!?」
K「うん」
その声にミュートを外せば会話に加わる。
『早かったね、K。それでどんな曲になったの?』
なんて送ればKは作った曲を送ってくれる。
そして曲を再生すれば無意識に呟いてしまう。
『…羨ましいな…』
K「?雨、今何か言った?」
『ううん。本当にKは凄いなって思って。…雪に届くといいね』
なんて言えばえななんがナイトコードに上がる。
A「えななん?起きてたの?」
なんだかんだ言ってえななんも心のどこかでまだ雪を待っている部分があるのだろう。
え「………行ってらっしゃい。ちゃんと、戻ってきてね」
A「もっちろん!それじゃあ行こうK、雨!」
K「うん。______会いに行こう、雪に」
-セカイ-
K「雪……」
A「よかった、いた!」
目の前にはミクと話していたであろう雪がいた。
雪「……どうして?ミク……あなたが連れてきたの?」
そうミクに問うがミクは何も言わなかった。
俺とAmiaの前で雪とKが話を繰り広げる。
もう、本当に消えてしまう寸前だった雪の叫びやそれでも冷静であるK。
ただ見ていることしか出来ない俺にKは自身に何があったのか、なぜ消えたいと思うようになったのかを話してくれた。
自分のせいでお父さんを追い詰めたこと、自分の曲がお父さんを苦しめていたこと。
そして結果お父さんは絶望し、倒れて、もう…曲を作ることができなくなってしまった現状に、Kは自分のせいでお父さんを傷つけ1番大切な音楽も未来も奪ってしまったと話す。
だからきっと、Kの作る曲は受け入れやすかったんだ。
そんなことを思っていると話はいつの間にか進んでおり、突如えななんの声が聞こえてくる。
え「……ふざけないでよ!!」
『えななん…!なんでここに…』
なんて口にすればえななんは口を開く。
え「そいつに……雪に、一言言いにきたの」
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甲殻類アレルギー - kNaeさん» コメントしてくださりありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいですッ頑張って更新してまいりますので何卒よろしくお願いいたしますッ (2022年11月12日 20時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
kNae - 凄くいい!!続き待ってます!! (2022年11月3日 22時) (レス) id: 8fd6d2801c (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - 陽南さん» そう言っていただけて凄く嬉しいです!更新頻度バラバラですが、それでも応援してくださるとありがたいです!これからもよろしくお願いします! (2022年10月24日 21時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
陽南(プロフ) - コメント失礼致します。好みの小説に出会えました。これからも続きを楽しみにしております、無理がない程度に頑張って下さい! (2022年10月16日 12時) (レス) @page27 id: 14268cddd3 (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - 冬雪さん» 今更ながらの返信お許しください、!自身の妄想を書き散らかしてるものにそう言っていただけで感極まりないです!!冬雪様のメッセージを糧に更新頑張っていきます!!これからも何卒よろしくお願い致します! (2022年9月19日 14時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甲殻類アレルギー | 作成日時:2022年3月22日 1時