34話 ページ35
医「特に異常は見られませんので過度なストレスによるものでしょう。でもまぁ、数日で目が覚めたのは運が良いと言えますよ。最悪数年、数十年なんて単位になることだってあるんですから。」
母「本当にありがとうございました…」
医「ところでAくん、自覚できるストレスはあったりしますか?同じことを繰り返さないため、極力ストレスとなるものを自覚し遠ざけた生活を当分した方が良いでしょう。」
『そうですね…多分シフトの入れすぎだと思うのでもう少しバイト先の店長と話して今後のシフトについて考えて見ます。』
そう言ってその場を後にすれば母さんと肩を並べ廊下を歩く。
『母さんは先帰ってて良いよ。俺散歩がてら帰るから。て言うか寄りたいとこあるし。』
ぶっきらぼうに言い放てば母さんは立ち止まり困ったような表情を浮かべれば大丈夫なの?なんて声を掛けられる。
俺の時だけ目に見えてやっと初めて心配する。母さんは自覚してないだろうけど。
母さんより先を歩いていた俺は立ち止まり母さんの方へと振り返ればにっこりと笑って見せる
『そういうのいらないから』
-センター街-
既にオレンジ色に染められた空を眺めながらゆっくりと足を進める。
寄りたいところがあるなんて言ったもののそんな事はない。
一人で帰る口実を作りたかっただけに過ぎないのだ。
さて、これからどうするか。ぶっちゃっけ家には帰りたく無いしだからと言って寄り道できる場所は無い。
適当にカフェでも入ってやろうかな。
…こんな時、湊人が居たらきっと……
なんて思っていると肩に手を置かれる。
反射的に後ろを振り返ればそこにいたのは…
『ッみな 司「類!!やっと見つけたぞ!!」なんだ司か。』
寧「A!?なんでここに…!!」
『ちょっと散歩したくなっちゃってさ。それよりそっちこそなんでここに?』
そう質問を返せば司達は気まずそうにしながら口を開く。
司「実は類を探しているんだ。昨日頭に血がのぼってしまったせいでロクに話もできなくてな…」
『あーその事なら類から聞いたよ。類はもうみんなとショーをするつもりはないんだってね。』
司「俺たちはその事についてもう一度類と話をしたいんだ。だから類がどこにいるか教えてくれないか?」
そう言って頭を下げる司を止めることもせず眺めればふと昨日の類の顔を思い出す。
『寧々は俺たちの家知ってるでしょ?じゃなくても連絡先とか。別に俺じゃないといけない理由はないよね?』
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甲殻類アレルギー - kNaeさん» コメントしてくださりありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいですッ頑張って更新してまいりますので何卒よろしくお願いいたしますッ (2022年11月12日 20時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
kNae - 凄くいい!!続き待ってます!! (2022年11月3日 22時) (レス) id: 8fd6d2801c (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - 陽南さん» そう言っていただけて凄く嬉しいです!更新頻度バラバラですが、それでも応援してくださるとありがたいです!これからもよろしくお願いします! (2022年10月24日 21時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
陽南(プロフ) - コメント失礼致します。好みの小説に出会えました。これからも続きを楽しみにしております、無理がない程度に頑張って下さい! (2022年10月16日 12時) (レス) @page27 id: 14268cddd3 (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - 冬雪さん» 今更ながらの返信お許しください、!自身の妄想を書き散らかしてるものにそう言っていただけで感極まりないです!!冬雪様のメッセージを糧に更新頑張っていきます!!これからも何卒よろしくお願い致します! (2022年9月19日 14時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甲殻類アレルギー | 作成日時:2022年3月22日 1時