26話 ページ27
『そんなわけには行きません。それにもう俺元気ですし…!』
謙「早退したことに変わりはないんだから大人しく帰れ」
事の経緯は数十分前、歌い終わったAセンパイがバイトの時間になった為エプロンを付け仕事を始めようとした途端に謙さんが今日は働かなくていいとエプロンを脱がしたのだ。
理由は学校を早退したから。
彰「俺も謙さんに賛成です。あまり無茶するといつか本当に倒れますよ」
杏「そうですよ!A先輩が早退したことに心配してる人だっているんですから!」
『しん…ぱい…??』
その言葉に体が固まるAセンパイに俺らは顔を見合わせる
謙「Aが気付いてないだけでお前を心配してる奴なんざ山ほどいるんだ。そいつらのためにも大人しく家で休むんだな」
『分かり、ました…帰ります』
そう言って荷物を手に持ち礼儀良くお辞儀をして店を後にする。
杏「……それで?そろそろ父さんとA先輩の関係教えてくれてもいいんじゃない?」
こ「え、?どういうこと杏ちゃん」
杏「そっか、こはねはあまり先輩と父さんの絡み見たことないもんね。先輩よくバイト入ってくれてるんだけど父さんがやけに先輩には甘いんだよね〜バイト入ってからの関係じゃないのは確かなんだけど…」
彰「あ?そんなわけねぇだろ。大体バイトやる前ってなると杏が知らないわけがねぇじゃねぇかよ」
そもそもセンパイがこの場所にバイト以外で来る理由もねぇ
俺らみたいにイベント出てるならまだしもそう言うわけでもねぇし
謙「別に言っても構わねぇが俺が言ったとはいうなよ?」
そう言って悩みながらも謙さんは話し始めた
謙「俺の知人が事故にあって入院してた時があったんだ。
仲良かったのもあって何回か見舞いに行ってたんだがその時にAに会った。それが3年前。お前らがまだ中1の時だな。」
杏「中1の時って…そんな前から先輩と?」
冬「入院してた知人のお見舞いってことはA先輩は当時入院してたんですか…?」
謙「まぁな。その時見たAは一言で言えば可笑しかった。」
彰「可笑しかった…?」
謙「あぁ。詳しい事はあいつの事だから言えねぇがな。そっからAに話しかけて俺は大丈夫だって思ったのか入院の経緯とか諸々教えてもらった。あいつが退院するって時にこの店を教えて気が向いたら来ればいいって言ったら高校生になった時この店にやってきた。」
それだけだ。
そう言い残して謙さんは入ってきた客の接客へとその場を後にした。
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甲殻類アレルギー - kNaeさん» コメントしてくださりありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいですッ頑張って更新してまいりますので何卒よろしくお願いいたしますッ (2022年11月12日 20時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
kNae - 凄くいい!!続き待ってます!! (2022年11月3日 22時) (レス) id: 8fd6d2801c (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - 陽南さん» そう言っていただけて凄く嬉しいです!更新頻度バラバラですが、それでも応援してくださるとありがたいです!これからもよろしくお願いします! (2022年10月24日 21時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
陽南(プロフ) - コメント失礼致します。好みの小説に出会えました。これからも続きを楽しみにしております、無理がない程度に頑張って下さい! (2022年10月16日 12時) (レス) @page27 id: 14268cddd3 (このIDを非表示/違反報告)
甲殻類アレルギー - 冬雪さん» 今更ながらの返信お許しください、!自身の妄想を書き散らかしてるものにそう言っていただけで感極まりないです!!冬雪様のメッセージを糧に更新頑張っていきます!!これからも何卒よろしくお願い致します! (2022年9月19日 14時) (レス) id: df7a45bd54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甲殻類アレルギー | 作成日時:2022年3月22日 1時