君は僕たちのプリンセス【雪男】

後日談 ページ31

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腰が痛い。

腰痛とも生理痛の時とも違う鈍痛。


｢A大丈夫？｣

｢…大丈夫じゃない｣


痛いものは痛い。

さっくんのベットでゴロゴロしながら、そろそろ帰らなきゃなって頭は意外と冷静。




｢ごめんな？ 加減がよく分かんねぇから｣


ベットの下に座ったさっくんに頭を撫でられる。

気持ちいいなぁ。


｢ううん、痛いけど、幸せだから大丈夫｣

｢……ほんと、お前って奴は、｣



大きく息を吐いてぼふってベットに頭を乗せるさっくん。



｢さて、と。そろそろ私帰るね？｣

｢…送って行きます｣

｢ふふ、ありがとう｣


いつもなら遠慮するけど、今日はまだもう少しさっくんと居たいから甘えちゃってもいいかな？




｢……誰も居なくて良かったわ｣

｢はは、確かに｣



さっくんの家族に会いたかったけど、今日ばかりは運良くみんな留守で良かった。


私の家までの道中、照れてなのか一切私を見てくれなかったけど、さっくんの手はしっかり私の手を繋いでくれていて、

それがとても嬉しかったのを覚えてる_______







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翌日、学校帰りに事務所に向かって歩いていると｢おっす〜｣と、気の抜けた挨拶と共にバシッと背中を叩かれた私は｢うっ｣と小さく唸り声をあげた。




深｢……え？ なに？｣


腰をさすっている私を見て慌てる ふっかを睨む。



佐｢おお！ふっかぁ、A！ ｣

阿｢Aなにやってんの？｣



みんな学生服姿のままレッスンにやってきたらしくて、阿部ちゃんは蹲ってる私に視線を合わせてしゃがみこむ。



阿｢調子悪い？ レッスン受けれる？｣

｢大丈夫｣

深｢いやなんか、いつも通り挨拶がてらこうバシッといったらさ……そんなに強かった？｣

｢大丈夫｣



ふっかのそれが痛いというより、もともと腰がやられてるのよ。

まだ昨日の今日なんでね。


心配顔の阿部ちゃんの後ろにいるさっくんを見上げれば苦笑いしてるし。


渡｢お前らこんなとこで何やってんの？｣

宮｢Aそんなところに座ってたら腰冷やすよ｣


反対方向からやってきた翔太と舘さん。

舘さんに腰を支えられながら立ち上がる。




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