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「俺、Aの彼氏になれたりしない？」
じっと見つめてくる綺麗な瞳。
それに応えてあげられないから、すーっと視線を逸らす。
「ダメか」
「…阿部ちゃんの事は好きだけどね。誰かと付き合うとかは……」
「うん、いいよ。Aが困る顔は見たくないから。でもだったらさ1つだけお願い聞いてほしいな」
「お願い？」
なに？と聞く前に、阿部ちゃんの顔がふっと降ってきて影がかかったから、ああキスされちゃうんだって分かった。
抵抗せずに瞼を閉じて待っていたら、唇に柔らかい感触が当たって、ふにゃりと触れる唇は僅かに震えていた。
「……これ、俺の初めてだから」
Aとが良かったんだって、にっこり。
ああ、あざとい。可愛い。愛しい。
「阿部ちゃん、好きだー」
「ふふ、俺も」
「ねえねえ、私が寝るまでこうしてて？」
布団に入った私は阿部ちゃんの手をキュッと握ってお願いしてみる。
自分でも罪だなって思うけど、寂しいから。寝るまでは傍にいてほしいんだ。
「仕方ないなぁ。襲われても文句言わないでね？」
「大丈夫。阿部ちゃんはそんな事しないから」
「……もうっ」
その後ほんとに私が眠るまで、ただずっと傍に居てくれた阿部ちゃん。
翌朝スッキリ目覚められたのは阿部ちゃんのおかげだろうな。
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「てなことが昔あったの覚えてる？」
クイズ本を真剣に読んでる阿部ちゃんの膝の上に頭を乗せて、下から顎辺りをくすぐってやると「こら」と優しめに怒れる。
「あったねぇ、そんな事も。 あの夜は地獄だったよ」
「そう？」
「だってそうじゃん。好きな子が目の前で寝てるのにお預け食らってんだから」
「いやん！ 阿部ちゃんがそんな事言わないで」
ペシンとおでこをはじかれて、ぷぅと頬を膨らませて見上げるとクスクス笑い声が降ってくる。
「じゃあ今度は私からのお願い聞いてくれる？」
「なに？」
私と話もしながら本も読めるって、ほんと器用な人だなぁ。
「今度、私とディナーでもどうですか？」
「……それは、色々期待してもいいの？」
「それは阿部ちゃん次第ですな」
「ふふ、俺も今は立派な男だからね、」
皆に見えないように本を立てたまま、自身の背中を折り曲げた阿部ちゃんは、私の唇に軽く口付ける。
「次の休みは、朝まで付き合ってもらうよ」
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ゆきんこ(プロフ) - あやかぽん。さん» あやかぽん。様、コメントありがとうございます!!デカパイ買われたのですね。タイムリーで笑って頂けて良かった（笑）まだまだ愛されるので、これからもよろしくお願いします(^^) (2021年4月23日 7時) (
レス) id: e0fcc6876b (このIDを非表示/違反報告)
あやかぽん。(プロフ) - ちょうど今日デカパイ買ったとこだったのでめちゃめちゃ笑いました！！！w 移行おめでとうございます！！愛され主人公ちゃん、大好きです(*^^*) (2021年4月22日 23時) (レス) id: b8552d059d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あき様、こんにちは！私もたまたま見たら主と同じ勘違いしたので、これ使えるなと（笑）ちょっと狙ってるだろって思ってしまいますよね（笑）買いに行ってみようと思います(^^) (2021年4月21日 16時) (レス) id: e0fcc6876b (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - ゆきんこ様こんにちは☆Twitterのトレンドに入ってたなんて初めて知りました…(汗) 音だけ聞けば、確かに夢主ちゃんみたく、勘違いしちゃいますよね(^_^) さっき検索してみたんですけど、なるほど…すごい美味しそうだなぁ…(*´-`)♪ (2021年4月21日 13時) (レス) id: 4aac9fb6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - みるくさん» みるく様、ご期待に添えるか不安ではありますが頑張りますね(^^) (2021年4月18日 20時) (レス) id: e0fcc6876b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年2月4日 13時
