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「それは……」
遠くの方に、あいつらの姿を見つけた。
向こうも俺たちに気づいて、佐久間なんかは両手を振ってくる。
だからちょっと見せつけたくなった。
「翔太、」
渡「もういいわ、ちょっと黙ってて」
「ンッ……」
顔を傾けてAの唇に噛み付いた。
口付けなんて甘いもんじゃない。
だって俺はムカついてんの。わかる？
ぷっくりした唇は噛み心地抜群で、ちょっと癖になりそうだったけど、薄目を開けて見てみたAの瞳が少し潤んでたから、泣かれるのはちょっとなーとやめておいた。
「痛い……」
渡「わざとだし」
「なんで？」
渡「俺にだけ言わなかったから」
「それは違うよ。私は元々誰にも言うつもりなかったけど、たまたまひー君に見つかったから」
あれ、それって確か朝に照が言ってた？
すっかり忘れてた。
渡「……え、じゃあ照が言い忘れたの？」
「……私が聞いたのは、ひー君はふっかに、ふっかが舘さんに、舘さんが阿部ちゃんに、阿部ちゃんがさっくんに言ったって」
渡「……佐久間め」
犯人はあいつか！！
そしてその佐久間が、俺を指差して何んか叫んでるし。
他の奴らも走ってこっちに向かってこようとしてる。
おお、これはヤバいやつ？
「だから私のせいじゃないからね！」
渡「……悪かった」
お互い顔を違う方に逸らす。
もうすぐしたらアイツらが来る。
きっと今日はもう二人にはなれないなと溜息をつき、だったらとAの頬に手をあてがい俺の方を向かせた。
驚いた様子のAに今度はそっと触れるキスをした。
「………いつもいきなりだね」
渡「予告すんのもおかしいだろ」
「心の準備が必要なので、出来ればお願いします」
渡「……じゃあ、もっかいしていい？」
「……聞かないで」
渡「どっちだよ」
ゆっくりと長い睫毛が伏せて、完全に閉じたのを合図にもう一度、さっきより少し長めにキスをする。
バタバタと廊下を駆ける音がもうすぐそこまで迫ってきてて、俺はフッと口付けたまま口角を上げた。
あースッキリした。
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ゆきんこ(プロフ) - emさん» コメントありがとうございます！ 君プリのコメント欄に久しぶりにコメント来て嬉しかったです！ 全員もしかして？と思う事があったんでしょうねw 🤍のみ経験がないのでw 唯一まともな子です！キュンキュンしてもらえてよかったです！ (2022年9月20日 16時) (
レス) id: 61a2c67a9c (このIDを非表示/違反報告)
em(プロフ) - こんにちは。もしかして…の、みんな自分の子供かもと想像してる中、1人ラウちゃんだけが冷静に突っ込んでるのが想像できて可愛いです！そして、副社長や先輩方にこっぴどく叱られてるのを側からみて悪戯に笑ってる主人公ちゃんも想像できてキュンキュンしちゃいます！ (2022年9月19日 15時) (レス) @page37 id: 8d8bf5d378 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - みぃさん» みぃさま、お返事遅くなりすみません。リクエストありがとうございました！そして私なりにお応えさせてもらいました！とっても楽しかったです(笑)慌てながらも喜んでる彼らを楽しんでもらえたらと思います(^-^) (2020年11月17日 10時) (レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 度々リクなんですが、体調がすぐれない主人公を見て、もしや妊娠した？って勝手に盛り上がってパニックになりつつも過保護になるスノちゃん達のお話が読みたいです(^^)この作品本当に大好きで更新されるたびにワクワクキュンキュンしながら読ませていただいてます(^ ^) (2020年11月14日 0時) (レス) id: cfb40098cb (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - chiaさん» 気に入っていただけて良かったです!!ちょっと思春期で、反抗期に入ったラウちゃんにしてみました(^^)そんなラウちゃん書くの楽しかったです！ありがとうございました！ (2020年10月2日 22時) (レス) id: e8f02d2b5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年9月19日 23時
