273:解放 ページ2
[主よ、我の事を忘れてはいないか]
遠のく意識の中頭の中に凛と響く聞き慣れた声
ヌシ…
[まったく、我がいないと何も出来ないのか]
うっ、…それは、ごもっともで……すみません…
[はぁ…先が思いやられるな だがまぁ、今回は事が事だったからな 何も手を貸せなくて済まなかった]
うん…もう、いいよ……終わったことだし…
[終わっただと？まだお主にはやらなければならないことが沢山残っているだろうが 何を諦めとる]
だって…この個性じゃ……私、太刀打ちできないよ…
[そのための我だ それに…宿願を果たせねばならぬだろうが]
でも…どうやって……
[我を外に出せ]
だって、…でもそれじゃあ……
[大丈夫、安心せい お主は充分強くなった 我を信じよ]
勝己から与えられた僅かな酸素を糧に力を振り絞る
勝己が離れた時を狙って声を絞り出す
『我の一族の名は緋 …わ、我の中に…眠りし雄大なるドラゴンよ…っ……我、貴殿に身体を捧げんとする者…』
フラつきながら勝己の肩を借りて立ち上がる
｢お、おい…A……｣
終始自分勝手な私でごめんね、勝己
『貴殿、我に力を与えよ…真の名を……』
左眼をめいいっぱい開き、呼ぶ
『“ガルグイユ”』
私らと連合を阻んでいた炎の壁は一瞬にして消え去り、変わりに私は大量の水に囲まれ１つの渦となる
だんだんと自分の身体が自分のものではなくなる感覚
そして、呼吸が困難だった首の紋様はパリンッというセトモノが割れる時に発する甲高い声を上げて消え去った
｢おいおい…奥の手出てきやがった……っ！！｣
｢ははっ、ようやくお出ましかい？ガルグイユ｣
『貴様の汚れた口で我の名を呼ぶな』
水が弾け飛び、私の変貌した姿が顕わになる
肘から小指にかけてあるヒレ
指の間にある水掻き
全身蒼くなった鱗
もはや緋龍の緋もない
『すまぬ小僧、要らぬ心労をかけた』
｢お、おう｣
圧倒されたままの爆豪の手を引いて立ち上がらせたのは本当に緋龍なのか一瞬戸惑った爆豪
常々感じていた違和感
USJの時の異様な雰囲気に反射速度
インターン開け訓練後の自動販売機近くでのあの威圧
｢てめェだったのか｣
Aとは違う誰かだと思うほどの異質感はこれかと腑に落ちた
『気づいておったのか』
｢何となくだがな｣
悠長に話している暇など敵が与えてくれようか
｢緋龍はもういい！！爆豪だけ狙え！！！｣
思い通りにさせてたまるか
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紅緋(プロフ) - 白ちゃんさん» お返事遅くなってしまってすみません！！ひぇぇ、かっちゃんだけでなく緋龍ちゃんまで愛して下さるなんて嬉しすぎです(> <)コメントありがとうございました！ (2018年5月6日 14時) (
レス) id: 2c201c1f9b (このIDを非表示/違反報告)
白ちゃん - もうこの話の緋龍さんとかっちゃんが愛しすぎて苦しいです（笑）！応援してます！更新頑張ってください！！ (2018年5月4日 22時) (レス) id: a5c2574b45 (このIDを非表示/違反報告)
紅緋(プロフ) - はるにゃーさん» まさにその通りです！笑正直言って名前が全然思いつかなくて… 姿かたちは好きに想像してください！笑私とてまるっきり真似をしたい訳では無いので笑コメントありがとうございました！(多分あってると思いますよ！) (2018年2月19日 20時) (レス) id: 2c201c1f9b (このIDを非表示/違反報告)
はるにゃー(プロフ) - ...FAIRYＴＡＩＬですね...（英語あってるかわからぬ...） (2018年2月19日 17時) (レス) id: a8130d6d57 (このIDを非表示/違反報告)
紅緋(プロフ) - 小鳥遊 るる @優男さん» お返事遅くなってしまってすみません！ドキドキハラハラ…！今後の展開のご期待に添えるがわかりませんが精一杯書かせてもらいます！ありがとうございました(*^^*) (2018年2月12日 2時) (レス) id: 2c201c1f9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅緋 | 作成日時：2018年2月8日 16時
