君とカフェモカ ２

二人乗り　（１ ページ1

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　オムライスを食べ終わり閉店後の後片付け、掃除を終えると時計は午後９時を回っていた。

「わぁ！もう、こんな時間だ！」

「ホントだ！いつもなら８時半には店を出るのに…」

「何やってたんだろうね…？あたしら…」

　Aとお互いの気持ちを確認し合い、気持ちが高まりすぎたのか、何をしても感激、感動の連続で気がつけばいつもの時間を大幅にオーバーしていた。

　明日になればまた逢えるのに、今は少しの時間でさえも離れるのが淋しくてたまらない。

「今夜は家まで送ってくから…」

　何かの理由をつけて少しでも長くAと一緒にいたい。

「いいよ―――航平、帰るの遅くなるし…」

「ダメ！今夜は９時回ってるから送ってく！」

　離れるのが淋しいだけじゃなくて夜遅くにひとりで帰すのはやっぱり心配だ。

「大丈夫だって！あたし女には見えないし！！」

「何言ってんの？どっからどう見てもAは女の子にしか見えないし！」

　Aは自分に自信がないみたいだけど誰がどう見てもAはカワイイ女の子。

　小首をかしげて何かを訊ねる仕草も、頬を赤らめて恥ずかしそうに俯く姿も、嬉しそうに笑うその笑顔もなにもかもが、たまらなく愛おしい。

　Aのそんな姿を知ってるのはオレひとりだけでいいんだけど―――

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