えぴそーど 9 ページ9
やっぱりAの作ったオムそばは美味かった。
野菜嫌いのオレでも食べられるよう、気にならないほど野菜は細かく刻ま
れていた。
「ご馳走さま…美味かったよ。Aは料理上手なんだな…」
「そりゃ自炊生活2年だから嫌でも上手くもなるよ。」
料理上手な女の子は、なんかイイ。
「デザートは無いけどコーヒー淹れてやるから待ってて…」
Aはカウンターの中に駆けこむとヤカンを火に掛けた。
コーヒーとチョコレートの甘い香りが鼻をくすぐる。
「えっと…そっと…ね…そんで――――――こう…」
Aが真剣な顔をして何か呟いている。
一生懸命な横顔が微笑ましく思えた。
「出来た!!お待たせ!!」
テーブルの上、運ばれてきたカップの中のカフェアートを見て一瞬、心臓
が止まりそうになった。
ハートの形にLOVEの文字―――
「あっ!別に深い意味は無いよ!だってあたし今んとこコレしか人に出せな
いんだ…」
驚いた顔して何も言えずにいたオレにAはテレ臭そうにそう言った。
「なんだ…告白されたのかと思ってビビったし…」
ビビったというのは嘘だ。
正直、そうだったらいいなと思う自分がいたんだ…
「ほら、見て…あたしの―――コレ何に見える?」
Aのカップには何か動物らしき顔が描かれていた。
「―――う〜ん…クマ?いや、イヌかな?」
「やっぱりネコには見えないか…」
「え゛え゛っ!これネコだったんだ!」
「なに、その驚き方!酷いなぁ…」
酷いと言ったわりには、Aはえらく笑っている。
こういうの、なんかイイ…
何もない日常のありふれた風景の中、何も考えず笑い合って過ごす時。
こういうのが幸せって言うんだろうな…
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サクラ(プロフ) - ゆままさん» こんばんは!泣いたんですか?嬉しいお言葉ありがとうございます。^^ここで学んだことを活かしてこれからも頑張ろうと思います!コメントありがとうございました。 (2012年9月21日 23時) (レス) id: 4077e31fe6 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - ミノ。さん» どうもありがとうございました!^^ (2012年9月20日 21時) (レス) id: 4077e31fe6 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 瀬乃さん» 無事、完結することが出来ました。ありがとうございました!^^ (2012年9月19日 17時) (レス) id: d5274d1ab7 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 由羅さん» ありがとうございます! (2012年9月19日 17時) (レス) id: d5274d1ab7 (このIDを非表示/違反報告)
瀬乃(プロフ) - 完結おめでとうございます。また頑張ってください!^^楽しみにしてます♪ (2012年9月19日 10時) (レス) id: 8745a292c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サクラ | 作者ホームページ:http://massugu1211udream.web.fc2.com/u-enter.html
作成日時:2012年9月1日 17時