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授業中。
後ろから突き刺さる視線をスルーしつつ、昼休みになった瞬間猛スピードで轟の手を取って中庭へ走る。
「まさかアイツらデキてんのか！？」
「そーいや、さっき轟が結婚を誓い合ったとか言ってたぜ？」
「くっそリア充滅びろォォォォォォォォ！！！」
そんな峰田の叫び声にツッコむ気も失せ、赤面している轟を急いで人の目から外す。
立派な乙女の顔をしている轟を見ていると、段々コイツの方が女子力高いんじゃと思い始めてきた。
「ふぅ......それで轟、お前本当にどうしたの？」
「A、ずっと俺と二人っきりになりたかったのか。可愛いな」
「いや話聞けよ」
対応に疲れて溜息を吐くと、轟は興味ありげにこちらを見てきた。
今度は何だと思って視線を返すと、いや......と頬を掻いてこう言い放つ。
「あーその、抱きしめていいか？」
耳を赤くして気恥ずかしげに視線を地面に落とした轟を見て、世の女性はどんな行動を取る？
答えは一つ。
手を広げて受け入れるだけだ。
「！いいのか」
「......今回だけだよ」
ぎゅーっと嬉しそうに顔を綻ばせて抱きついてきた轟に、私はずっと母性心を擽られていた。
だけどまあ、これからはハグは控えておこう。もし見られたら私の命が危ない。誰にって？察しろよ轟ファンにだよ。
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作者名：びーとるまん。 | 作成日時：2018年12月31日 20時
